ヤクザな「歯無し」

身体のあちこちに不具合が出ているが、元から余り丈夫ではなかった歯の治療をせざるを得なくなった。いつ差したかも忘れた程古い差し歯2本を引っこ抜いて差し替える事になった。先生曰く「ヤバイ歯ですねぇ、根っこが相当傷んでいますので、最悪の場合は入れ歯にしなければなりません。」との事。「何とか根っこを治療して、差し歯を入れ直してください。」と頼んで、根っこの治療が始まっている。ところがこの間、2本歯が欠けた部分を簡単なパテみたいものをもって埋めているのだが、これが簡単に外れてしまう。

別に痛くはないのだが、見た目が真に良くない。昨夜もこれがポロリと取れてしまった。明日は仕事でどうしてもクライアントまで出向かなくてはならないのでどうしても何とかしてもらいたい。予約のやかましい歯医者さんで次回は来週の月曜日になっている。しかし電話で無理に今日の予約を入れてもらった。事情を話すと、それでは一寸待て貰うかも知れませんが11時頃来てください。と了解があり、リカバーしてもらう事が出来た。鬱陶しい話だが、何処かで差し替える必要があるのだから仕方が無い。

治療の後、いつものように歩いて池袋まで行こうと思ったが、暑いし気が乗らないのでやめた。地下鉄に乗って国会図書館に行き、涼しい環境の中で昼のカレーを食った後、2時間ほど読書を楽しんできた。読んだのはヤクザの大物、静岡県富士宮市の後藤組元組長 後藤忠政氏の自伝「憚りながら」。今までにも何回か検索したが所蔵されていないと言う事だったが、今日はヒットした。新刊書が閲覧可能になるにはやはり2カ月は必要のようだ。

読後感に上げるほどではないが、面白かった。年齢的には似たような年齢だし、高校時代やくざにあこがれた事もあるので彼の気持ちは凄く良く分かる。どんな世界でもひとかどの人物、他人から親分親方と言われる様な人間になる人にはそれなりの信念と言うか哲学がある。彼の場合もその例に洩れないだろう。彼の組は彼が一代で立ち上げ、2年前に彼の引退と共に組は消滅している。

江戸の昔から存在していた侠客、この存在の善悪について部外者の素人が軽々に断ずる事は出来ないと思う。ただ、現代では侠客はおろか、ヤクザと言う言葉ですら余り聞かない。この世界に人を「暴力団」と一括りにする事で
彼らの存在を排除できるのだろうか?著者も指摘しているが、ヤクザ渡世も楽ではないようだ。確かに取り締まりは年々強化され、組や一家のの存在が追い詰められた事で、地方の組が立ちいかなくなり、唯一これに立ち向かった山口組が彼等を糾合して強大になってしまった事。

ヤクザの組織をいたずらに礼賛する気持ちは無いが、組織を潰しさえすれば問題は解決するのだろうか?組織があるうちはメンバーは顕在しているが、組織を破壊された構成員は非合法な事を潜伏してやるようになるだろう。ここら辺にも、日本の国の形の一環として、深くまじめに考える必要がある問題が残っている。ヤバイ「歯」から本当のヤクザの「話」になった。

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