2010年8月30日月曜日

大義と国益

暑い夏で頭がボーとしてまともに考える事が出来ないのは小生一人ではないようだ。

元民主党代表の鳩山さんが小沢氏を支援するのが「大義」と言ったらしい。小生も使った記憶のない言葉なので「大義名分」をインターネット辞書で調べてみた。面白かったのは次の解釈:「本来は崇高な意味だったのですが、今では表面づらだけの隠れ蓑と言う悪い意味で使われることが多いです。」

もうひとつ最近よく聞く言葉で分からないのが「国益」と「円高株安で日本と言う国が沈没してしまいそうだ。」がある。国が儲かるのはひょっとしたら人民が損をするのでは?なんて失礼な事は言いたくないが、どこがどうなれば「日本沈没」になるのか分からない。

小生の理解するところの「日本沈没」の危険性第1は戦争に巻き込まれる事だ。憲法改正して、「自衛隊を軍隊に」などを唱える人もいるが、幸い今のところはこの人たちにしても他国を侵略しようなどとは言っていない。他国から侵略されても戦争には巻き込まれるが、我が国は不幸な事に、これも今のところアメリカ軍に侵略されているようなものだから、先ず余程の事が無い限りその他の国が攻めてくる心配はないだろう。

危険性の第2は「暴力的な革命」で政権が代わり、極右なり極左の単独政権が樹立される時だろう。これには何と言っても強大な暴力装置、即ち軍事力が必要だろうが、日本の武器規制は相当に厳しいので、誰かが考えたにしても実現は困難だろう。

危険性の第3は何らかの理由によって、食料の輸入がストップしたり、石油の輸入がストップする事ではないか。これが現実になると、国民生活は相当貧弱で悲惨になるだろうが、別に日本が何処かに沈没する訳だはない。何世代か前の日本人の生活に先祖がえりを余儀なくされるだろう。事実中国やロシアは食料の輸出を制限したりしているので、食料品高騰は避けられないかもしれないが、この方面は今のところ円高に助けられている事もあるだろう。

「日本沈没」とは別に、円高株安で企業経営者が困る事は沢山あるだろう。企業経営が思わしくなければ、求人は減り、給料も上がらないと言う事になるのは間違いない。当然税収も減る。日本の国家財政も、いつまでも余剰金世界一と威張って居られなくなるかもしれない。

だからと言ってこれが「日本沈没」国家最大の危機と大騒ぎする事には、大いに疑問を感じている。小生に言わせれば、日本は金持ちで豊かになり過ぎただけの事。これからは今まで経済的に遅れていた国々が段々豊かになり、豊かだった国はそれなりの落ち着き先を模索しなければならないと言うだけの事だ。代表的なのが日本とアメリカではなかろうか。

「みなさん、日本は経済成長も踊り場に来ています。デフレで物価が下がっていますから、遊びに出歩いたり買い物したりするの結構ですが、少し落ち着いて家で読書でもしましょう。政治家もこういう時期ですから落ち着いて、少しずつ無い知恵を出し合って、国家百年の大計でも考えてみてください。」なんて言っても偉そうにみえないから、メディアは大騒ぎしているだけだろう。

若い人の事を取り上げる際も、就職難ばかりを力説強調するが、こんな時こそ多様な生き方を何故紹介しないのだろう。経済が急カーブで上昇し始めた昭和の時代だって、小生みたいに勉強しなかった奴は皆就職で苦労している。20年ほど前のバブル期が異常だっただけの事だ。我々の時代に比べれば、現在の方が海外に出かけるにせよ、NPOでボランティアをするにせよ選択肢何倍もある筈。

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