2010年7月9日金曜日

冴えない選挙戦

このところ連日のようにサッカーのワールドカップや相撲界の不祥事件が大々的に報道され、選挙関連の報道はすっかり影が薄くなっている。明後日はもう投票日であるが、目につく関連報道は各党の獲得議席数予想ばかりで、この選挙の持つ意味をついて真面目に取り上げた報道にはついにお目に掛からなかった。見方を変えれば、この参議院選挙、参議院そのものが我々一般市民から見てさしたる意味が無いのだろう。

選挙が始まってから突然湧き出た「消費税の増税」が恰も最大の争点の如く喧伝されるが、誰一人共産党ですら「消費税の減税」は唱えない。これで選挙の争点と言えるのだろうか?連日豆腐屋でもあるまいに1丁2丁と兆単位の話がメディアに載るが、報道をする側受け止める側共に理解出来ているのか大いに疑問に思う。そもそも財政問題なんてものを本当に分かっている政治家はどのくらいいるのだろう?ましてや庶民は、少なくとも小生は全く分からない。

民主党が本当に経済政策に自信があるなら、自民党に悪乗りせずに「消費税の減税」位言ってもらいたかった。消費税1%が約5千億円とすると、消費税2%減税しても高々1兆円ではないか。この数字自体正しいかどうか勿論分からないが、元々大盤振る舞いをしてきたついでなんだから1兆円ぐらいどうという事は無いじゃないか。小生だったらそう考える。財政問題は歳入の心配をするより、歳出の無駄の削減が先で、道半ばであることを素直に言うべきだった。

自分で検証したり考える能力と責任を取る心構えが無いものだから、嘗ての政権と同様財務省の役人辺りに取り込まれたとしか考えられない。結局のところこの選挙は勝者不在の結果に終わり、政治の混迷が続く事になるのだろう。お役人からすれば「それ見た事か」と快哉を叫ぶだろうが、庶民がハッピーになることはなさそうだ。どの党も議員定数の削除については訴えているが、これも喉元過ぎればの話だろう。実に空しく冴えない選挙だ、日本の宿命かもしれないが情けない事だ。

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