2010年5月24日月曜日

困ったものだ

昨年来ずっと民主党政権の実現を期待し、政権が出来てから政権支持率が下落していて行く中、なんとか現政権に頑張ってほしいと応援をしてきた。マスコミでマニフェスト違反が厳しく問われても、内心未だ違反云々する時期ではないだろう、と気にしないよう努めてきた。鳩山総理については、少し口は軽いがまるきりの馬鹿でもあるまいし、バックに海千山千の小沢一郎氏が付いているから少々の混乱は乗り越えて4年間政権を維持するだろう、と期待を込めて思っていた。

ところが今回の沖縄訪問を見る限り、場あたりで希望的観測を口にして後は何もしないで部下に丸投げしていた事が露呈。との見方が出ているが、反論すべき材料は何もなさそうだ。外務防衛両大臣も当初は総理の意向に沿ってアメリカとの交渉に臨んだのかもしれないが、昨日までの結果を見る限りアメリカが譲歩した様子はまるでなさそうである。新政権は何事によらず比較的透明性が高い事を売りにしているし、事実その傾向はある。

しかしこの普天間の基地移転に関しては、担当大臣が官房長官と外務防衛国土交通の4人だったと思うが、彼等がどういう連絡を取り合い、具体的に何をしていたのか全く分からない。仕事でも事業目標設定をして担当を決め、一定の期間毎に寄り合って計画のロールオーバーをするのは常識である。勿論環境変化が生じて途中で当初計画を練り直し、再調整する事はあっても不思議はない。しかし今回の場合はそういった情報が全く無いまま、腹案に期待を持たせ8カ月も経ってからいきなり「ごめんなさい」みたいな話だ。

これは総理に政権担当能力がないと言われても仕方がない。今週中に出す結論が如何なるものになるかは分からいないが、今言われている通り、蛇だがミミズだか分からないものであるとしたら大変な事にならざるを得ない。職を賭すとまで言ったのだから、素人考えで言えば内閣は総辞職せざるを得ないだろう。

その場合、民主党は国民の信任を得ない政権を厳しく追及してきた経緯があるから、党内で新代表を選ぶのは良いとしても、政権そのものを盥回しで決める訳にはいかないだろう。そうなるとダブル選挙と言う事になるが、残念ながら民主党を中心とした政権は崩壊する事になりかねない。バックについている大幹事長は何を考えているのだろうか?「居直り」も考えられるシナリオかもしれないが、支持率一桁で2年も3年も政権が持つ筈もあるまい。

何れにせよ不思議なのはやはりアメリカの存在だ。まさか鳩山氏もまるきりの思いつきで県外・海外と言ったとは思われない。ある程度アメリカと交渉の余地はあると思っていたとも思う。対等な立場での交渉を唱えた新政権がこれ程までにあっさり腰が砕けているのは、余程日本の政権に対するアメリカの抑止力が強い事を証明しているようにも思える。そりゃ一体何なんだ?弱みの無い人間なんていないかもしれないが、今日の天気のように嫌な気分だ。

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