2010年5月14日金曜日

国会図書館

久し振りに国会図書館に行って読書をしてきた。

今月から生活パターンを変える必要に迫られている事は先日書いた。収入が激減するからである。とは言っても言うは易くして行うは難しである。かなり前から無駄遣いをしないように心がけているので、セーブの余地が少ないようにも思う。毎日必ず掛かるコストは昼飯代が大きいだろうが、これとても友人と会食でもしない限り1回千円以下に抑えている。第一これが昼間唯一の楽しみだから、まずいものを食う気はしない。蕎麦が健康にも良いと言う話も聞くが、蕎麦はそんなに好きではないので、蕎麦屋に入ると却って高くついてしまう。

話が逸れてしまったが、これから読書は全て図書館に行こうと決めた。その第1日目である。国会図書館入場用のカードが財布の中に入っていたが、期限切れで使用できなかった。当日用のカードを作り直して入場した。カードが無効なので少なくとも2年間は入館していなかったらしいが、東京にはこういう立派な施設があるのが嬉しい。詳細にカウントはしていないが、恐らく今迄年間5~6万円は書籍を購入していたのではなかろか。自らこれを仕分けるつもりだ。

国会図書館は閲覧室に於ける隣人との間隔や静かさはさすがなもので、区立図書館との差は歴然としている。サラリーマン時代はよくさぼりに来たものだ。今日見ても明らかにそれらしい風情の人が昼寝をしている。小生も昼寝をしながら読書もしてきた。食堂も沢山あって味も悪くないし料金も安い、これからは精々お世話になる事だろう。雑誌は区立図書館を利用するか、新刊を読むのをやめて国会図書館で古いのを借りて読むかだな。

今日は海音寺潮五郎の「武将列伝Ⅱ」を借りて、楠木正成と足利尊氏を読んできた。この二人は言わば似た者同士だが、戦前に於いては前者が圧倒的な人気を誇り、後者は南朝を滅ぼした朝敵の極悪人とされていた。ところが戦後になってその評価が引っくり返ったと著者は書いているが、書かれたのは1975年の事である。それでも著者は前者の人格を買いたいらしい。前にも書いたが就学前の頃、家の襖に「嗚呼忠臣楠氏の墓」と大書した拓本が張られていた。


祖母が「楠氏とは楠木正成で、彼は・・・・」とよく解説してくれた。しかしこちらは完全に戦後教育の申し子なので、入学後は楠木正成なる人物について何も教わらなかったし、未だに南北朝の関係なんかもよく分からない。日本は鎌倉以降ずっと7、800年ほど幕府が政治を支配しながらも、朝廷は朝廷で存続し互いに利用しあって来たようである。明治維新後の日本もごく短期間は別にして朝廷と幕府のような関係にあるようでもある。ひょっとすれば現代も共通項があったりして。今更知ってどうなると言う事でもないが、これから少し日本史のお勉強も悪くはないか、と思ったりしている。

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