2010年4月6日火曜日

「日本の将来について危機感」が聞いてあきれる

平沼・与謝野両氏が新党を立ち上げるのは勝手だし、郵政民営化法案について全く反対の立場とった二人がけろっと手を握り合うのも政界ではよくある事なのかも知れない。しかし側近園田氏が解説する「お二人とも民主党が政権を握る日本の将来に強い危機感を共有している」には強い反感を持たざるを得ない。

余命幾許も無い年寄り連中が何を以て危機感を覚えるのか知らないが、もし危機感を感じなければならないとすれば、半世紀以上に亘る自民党支配の政治がもたらしたものを払拭するのに必要な時間でなくてはならない。彼らが振りまき放置してきた悪習、つけ、おりのようなものを排除していくのは並大抵の事ではない。小生もその中にどっぷり浸かった人生を享受きた一人である。このつけを若い人に精算してもらうのは些か心苦しくもあるが、勘弁してもらうしかない。

現政権にも当然同じような年寄りはいる。彼らにも昔悪弊を助長した責任の一端はあるだろう。しかし現在のスタンスは政権与党の向かう方向に包括され、過去を清算しようとしている事は明確である。彼等の大部分は党務又は無役で、政権の表舞台にあまり登場してこないのも老人の知恵かもしれない。或いは党内で若い人のエネルギーが老人のそれを凌駕しているか、若手を優先させようとする力学が存在しているかだろう。

小沢幹事長に愛想を尽かして辞めたとされる藤井財務相について、見方を変えて、老人をあっさりと使い捨てたと見れば、これも結構な事だ。何れにせよ小沢一郎が総理大臣になる事は永遠に無いだろう。彼もどんなに長くても次の総選挙では、後事を後輩に託して引退した方が良い。次の参院選敗戦の責任でという意見もあるが、どの時点にせよ幹事長を辞める時は議員バッジを外すべきだ。渡辺恒三になっちゃいけない。

年寄りには年寄りの知恵があるのは誰も否定しない。しかし人間だけでなく全ての動物は先代から知恵を授かった若ものが、その裁量で新しい時代を切り盛りしていく他ないのも自明の事だろう。この自然循環でこれまで生き延びてきたわけだから、我々役目の終わった世代はもっと温かい目で次世代を見守るべきだ。

大事にすべきか否かは別にして伝統の良さを十分理解したうえで書くのだが、憲法がどうなろうと天皇制が否定されて神話が崩れようと、それはその時代に生きる人間の選択であれば仕方ないではないか。「己の反省も無く将来への危機感だと?いい加減にしろ!」だ。

2 件のコメント:

山猫軒 さんのコメント...

拍手。パチパチです。
同感!!

匿名 さんのコメント...

100%同感です。スッキリします。有難うございました。