2009年12月15日火曜日

考えれば当り前か?

民主党政権になってもう3か月、大政奉還や江戸城明け渡しが済んでから戊辰戦争が始まったように旧勢力、特に官僚の抵抗は凄いものがあるようだ。世の中を変えると言うのは生易しいものではなさそうだ。しかし江戸の一町民からすると勝負がついているのははっきりしている。旧幕府軍を応援しているのはやはり少数派と言う事だろう。一町民の立場からすれば幕府が徳川であれ、薩長であれ己の生活に大きな支障が無ければどうでもいいのだろう。

とは言え明治維新の実際はどうだったのだろう?江戸城の開城と共に幕府の奉行所なんかもすぐに薩長の田舎侍が引き継いだのかなあ。現在に比べれば役人の数が如何に少ないと言っても、百万人の人口を抱える江戸を治める役人は下っ端まで数えればかなりの数居たのではなかろうか?ましてや幕臣の抵抗は眼前で繰り広げられているのだから。町民共はどのように暮らしていたのだろう?薩長としても下級の武士も引き取らなかったとすれば、よくぞ国の形を壊さずに大きな変革を成し遂げたものだ。

昨近巷の混乱を見ていると150年に足りない昔の事が不思議に思えてくる。勝手に解釈すれば、新政権が選挙で勝ったのは江戸城を明け渡されたようなものだろう。しかし中に居る武士を居抜きで引き取らざるを得なかったと言う事なんだろうか。見ていてそんな気がしてならない。維新を行うにも旧幕臣を抱え込まざるを得ない新政権の悩みは大きいだろう。官僚が「新政権に従います。」と言ったところで面従腹背は決りきった事だ。

武士とても町民と同じで、腹の中では上役の上級武士なんか徳川でも薩長でも関係ないのでは。幕藩体制の頃は違っても、現代は間違いなく自分に都合だけ考えている筈だ。都合はその場の事だから常に二股膏薬、やり易さはこちらの裁量に任せてくる奴の方が良いに決まっている。そうなれば自公政権の方が圧倒的に有利だろう。今回の政変は歴史に学んでいない事が1点ある事が露呈した。古来日本の政変は錦旗を揚げた方が勝つ事になっている。

民主党はそこを甘く考えていた訳でもあるまいが、錦旗の守りを旧幕臣のままにしておいたのは悔まれるだろう。又皇室はいつの時代も宿命として、武士たちに利用翻弄され、お可哀相ではあるがこれも世の習いか。

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