2009年8月27日木曜日

ポケットの中の宇宙  アニリール セルカン

書店で何げなく手にしたこの本を読んで、世の中にはこんな人がいるのかとびっくりした。

著者は若干36歳の青年で、しかもドイツ生まれのトルコ人(国籍という意味で)。しかし著者にとって国籍は余り意味をもっていないのではないだろうか。既に日本に10年間住んで、飛行機が成田に着陸すると「帰って来た」と感じるらしい。

工学博士で東大の助教(講師で行っている大学は国内外に多数)専門は建築と言うのもおかしなくらい様々な肩書を持っている。特に自分が本を買う動機になったのだが、長野オリンピックの時トルコナショナルスキーチームのコーチで来日している。本の表題にもなっているように宇宙開発とも密接に関係していて、NASAの宇宙飛行士にも挑戦している。

俄かには信じ難い才能を持っているのだろうが、書いている事は極めてシンプルで分かりやすく、同感するところ多。こういう若者がどんどん出てくれば地球ももっと住みやすくなるだろうな思わずにはいられない。すごい発明をしたとか大発見をしたと言う事ではなく、今のところは特に為し遂げた偉業も無いようだ。しかし発想が柔軟でとても素直に感じるのが魅力的で将来が楽しみ。

日本の良さについても感じ方が良い。好きな漢字を外国には無い概念の「無」としている。表題からすれば「空」にすればもっと良かったのではとも思った。

1 件のコメント:

ottomomonga さんのコメント...

アニリール・セルカン経歴詐称疑惑まとめサイト
http://www29.atwiki.jp/serkan_anilir/

【アニリール・セルカン氏についてのまとめ(主な結論)】

・アニリール・セルカン氏は「宇宙物理学者」であり11次元宇宙の研究で受賞したことになっていますが、氏を著者とする物理学に関する論文は一編も発表されていません。

・東京大学、およびJAXAのホームページ等で公表されていたセルカン氏の業績リストに掲載されていた物理学の論文は、現実には存在しない架空のものです。

・東京大学で公表されていたセルカン氏の業績リストに掲載されていた知的財産権2件については、一件は他人の特許であり、もう一件は存在しない特許です。

・「ケンブリッジ大学物理学部 特別科学賞 受賞」については記録もありませんし、そもそもセルカン氏は物理学の研究業績が皆無なので、物理学の研究によって(まともな)賞を授与されることはあり得ません。

・同様に、「America Medal of Honor(アメリカ名誉賞)」、U.S.Technology Award受賞の記録もありません。

・「プリンストン大学数学部講師」に就任したという記録もありません。またセルカン氏は数学分野の研究業績が皆無なので、数学部講師に就任するというこはまずあり得ません。

・セルカン氏は「宇宙飛行士候補」と言うことになっていますが、NASAの宇宙飛行士候補のリストにも、宇宙飛行士のリストにも掲載されていません。