20日の土曜日、天気が1日持ちそうだとの天気予報に気を好くして、兼ねて念願の甲武信岳登山に出発。1泊の予定なので出発も新宿発8時とゆっくり目。小渕沢の駅で案内役をして頂くHさんと合流、小海線に乗り換えて信濃川上の無人駅で下車。10人ほどの乗り合いのタクシー(と言ってもマイクロバス)で登山口の毛木平に11時頃到着。駐車場には自家用車がぎっしり。きっと上は混んでいる事だろう。
準備をして11時20分頃に出発。林の中を信濃川に沿って登りはじめる。花の季節には少し遅いが、お天気は良いし緑の森を駆け抜ける風の爽やかさに加え鳥の鳴き声がやかましいくらいだ。コースの整備も行きとどいているし、勾配もあまりきつくない。そして脇には信濃川の渓流が見え隠れしてハイキングとしては絶好のコース。出発が遅いせいもあって人影も殆どなし、70分ほど歩いたところで昼飯にする。20分ほどの休憩で再び歩く。この辺から勾配が少しきつくなる。途中で少しずつ休みながら1時間半ほど登ると信濃川の源流と言う木柱が立っている場所に出た。
この山は子供の時から日本海と太平洋の分水嶺と聞いていたので、山頂の嶺に池みたいものがあって、そこから2方に川が流れ落ちている事を想像していた。70歳近くなっても誤った思い込みを正すのは実際を一見するに越した事は無い。因みに後で知るのだが、太平洋側笛吹川や荒川の源流は結構な難所にあるらしく見る事は出来なかった。ここからいよいよ本格的な登りとなるが、標高2100mを超えているのに高い木が茂っている。自分のイメージでは1800mが大よその森林限界で、これを超えると精々はいまつ程度しか生えないものと思い込んでいた。これも間違った思い込みであった。
確かに息も上がり、汗もびっしょりではあるが、直射日光に照りつけられる感じが少ないのは有り難い。3時半頃には無事山頂に到着。富士山までは見えないが奥秩父の山々の眺めは雄大である。眺望を楽しんでいるとここは2400mを越しているので、吹く風が涼しさを通り越して半袖のTシャツ1枚ではすぐに寒くなってきた。宿泊予定の小屋はここから100mほど下った所にある。名物のシャクナゲの季節は過ぎているのに小屋は大勢の登山客でにぎわっていた。明日の天気を祈りながらビールで乾杯をして、夕食、20時には消灯。いつもの事であるが、1畳に二人の寝床ではなかなか寝付けない。夜中に起きて水を飲みに外に出ると雨が降り始めていた。
日曜日、気が付くと屋根を打つ雨脚が極めて激しい。そもそも昨日の晴天が僥倖のようなものだから致し方あるまい。今日は本格的などしゃ降りである。どうせ待っても仕方がないので、覚悟を決めて6時過ぎに出発、徳ちゃん新道を西沢渓谷に向けて降りる事にする。噂に違わずきつい降りだ。同行のHさんはベテランで何度もこの道を登り降りしている経験者だが、今年初めての山行きとの事で結構きつそう。
自分は3月の外房での平地歩きから初めて、5月に上田の1000m級の山、神奈川の大山、長野飯縄山麓での雨中の山菜とりと、ある程度トレーニングしていたので少しはこれが役に立ったようでもある。
昼前には塩山市の温泉旅館に到着、温泉でゆっくり汗を流して4時前には無事帰宅。
しかし今日は明らかに足腰に疲労が残っている。来月は何とか北アルプスに挑戦したいのでもう少し鍛えなくてはいかんと思っている。
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