2026年1月6日火曜日

読後感「私とスパイの物語」孫崎享著

 丁度1年位前に発売になって、読みたいとは思っていたが読みそびれていた本。図書館に行って今日1日で読んでしまった。著者は元外務省の国際情報局局長。スパイ映画が好きな人は多いと思うが、日本の高級官僚は多くの情報を入手しながらなかなか公表はしない。当然と言えばそれまでで、公表してしまえば自分の権力に差し障りが生ずるのだろう。従って著者のポストは外務省の中でも外れ者であったと思う。著者自身もその自覚はある筈で、現在でも屈折した思いで居ると思う。

その気持ちが著書の至る所に現れている。気持ちはよく分かるが、戦後の日本ほど諸外国からスパイ天国と揶揄され続けている国は珍しいだろう。法律や官僚組織にもスパイ防止の目的のもとに制定されている物存在するが、我が国特有の縦割り、言い換えれば蛸壺式組織運営で、悪く言えば十分に機能が発揮できていない。

アメリカには情報を統括する中央情報局(CIA)があり、イギリスには007でお馴染みの軍事情報部6(M I6:Military Intelligence 6)がある。これ等組織の全容はなかなか分かりにくいが、著者に言わせると『レッド・オクトーバーを追え』で一躍有名になったアメリカの作家トム・クランシーの本を読むことを薦めている。彼の著書は大分読んだが、何れも内容は覚えていない。暇に任せてもう一度読もうかとも思っている。

今回この本を選んだ理由だが、正月早々に勃発したトランプ大統領のベネズエラ攻撃と大統領拉致事件。日本では例によって解説者が日本への影響などいろいろ言ってくれるが、事前工作について語れる解説者皆無。トランプ氏の頭の中身は認知症が進んでいるとか、アルコール依存症に近いとか言われても、どうでもいい。CIAがどのように活躍したか著者の想像でもいいから聞きたいものだ。

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