季節外れに近い好天が続いている。気分が良いせいもあるが、スペイン戦争を取り上げたヘミングウェイの名作「陽はまた昇る」をもじって使わせてもらえば<陽はまだ高い>即ち<慌てるな>と自分に言い聞かせるようにしている。もう85歳だから死に急ぐ年頃でもあるが、慌てたところでどうにかなる問題でもない。何ごとにも事前に一呼吸してゆっくり考え、ゆっくり行動するに越したことは無い。
起床してから就寝するまで約16時間、これも結構な時間だ。街を行けば何でそんなにと不思議に思うほど先を急ぐ人を多く見かける。改札での割込み、列車に乗れば、すぐにスマホを取り出して操作する人、読書する人たち。或いはコーヒーショップの狭いカウンターにパソコンを拡げて操作する人もいる。何でこんな時刻のこんな場所で仕事らしきことに取り組まねばならぬか?不思議に思うこちらが余ほどボケているのかもしれぬ。スマホを見ながら別の手でポケットから別のスマホを取り出し、両手で操作する人も多く見かけるが、さながらマジックを見てるような気がしないでもない。
「余り一生懸命仕事をしても給料は急には上がらないよ。コーヒーを飲むときくらい少しゆっくりしなよ。」と声を掛けたくなる。政治家の先生方も太平洋を跨いでアメリカの東海岸まで出張したと出張したと思ったら1週間もしないうちに帰国してくる。何のための出張だったか正確には知らないが、なんかの打ち合わせの段取りを決めるためだけだったらしい。兎に角せわしない日常が当たり前のようだ。今はもっぱら他人のことばかり目につくが、自分も現役時代はそうだったのかもしれぬ。現在でもやるべきことは多いのかもしれぬが、何事も少しずつやっつけるとしてゆっくりペースで余生を楽しもう。
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