2023年2月23日木曜日

総白痴化の元凶

 今日は天皇誕生日で祝日。仕事をしてないので休日は無関係だが、テレビ番組は几帳面に平日と番組の流れが変わる。こちらもそっちにつられて朝からNHKスペシャルを2時間近く観てしまった。タイトルは失念したが内容は<半導体>の話。そもそも半導体の意味が分かっていないので興味深かったし、嘗てアメリカから狙い撃ちされて世界トップにあった日本の半導体業界がさんざんな目にあったこと、そして今なおアメリカと中国の競争の狭間で、復活のために政府も民間も苦しんでいることが大分理解できたような気がする。

明日がロシアのウクライナ侵攻開始1年になることから、テレビはこのところウクライナ戦争関係の報道が目白押しだ。確かにこの節目だから当事者の動きも報道価値は大いにあるだろう。事実関係をしっかり報道してもらいたいが、どうも日本の報道は戦争当時国でもないのに、侵略されたウクライナに贔屓が過ぎる。別にロシアの侵略を正当化出来ると言うつもりもないが、いくら日本がウクライナ側に立ってロシア制裁に加わっていても、それは政治判断の問題であり、放送局としては冷静に事実関係を精査してコメントするならすべきだと思う。

誰が考えても戦争は一刻も早く終わらせるべきだ。日本が平和国家であるならば、開戦早々からロシア制裁に参加すべきでなかった。20年前のイラク戦争を思いっ出せば良い。アメリカからどんなに言われても、国連決議無しの戦争には自衛隊を派遣しなかった。今の政府は自衛隊派遣こそしないがいち早く制裁に対応した。因みに制裁参加国は、国連加盟国196ヶ国中49ヶ国。先日アメリカのバイデン大統領はワルシャワの演説で、50ヶ国の同盟国と言っていたがどちらが正しいか知らない。その非参加国を代表するのが中国。

その中国の外相王毅氏が1週間以上掛けて欧州各国を歴訪して最後にロシアに入った。欧州歴訪にはウクライナも入っていて、外相レベルの会議で歴訪の目的が戦争の終結を目指す仲裁であることを明確にし、ウクライナ側の歓迎の意を受け止めている。ロシアでも外務省関係者から始まり一昨日だったかには大統領とも直接会って、習近平氏訪露の地ならしまでしているようだ。東京の放送局はNHKを含めて、この動きには極めて冷やかで大騒ぎしたくない風情が見える。

日本にはテレビ放送が10指に余るチャンネルが存在するが、政治思考は全てが政権寄り、戦時下ならいざ知らず困ったものだ。嘗て評論家のお大宅壮一氏が「テレビが日本人を全員白痴化する。」と断じたが、正にそれが実現しつつある。

2 件のコメント:

呑兵衛あな さんのコメント...

あのマスコミだから総白痴化したのか、
総白痴化している日本人だから、マスコミはあの程度なのか、
微妙ですね。

私最近、昼の4chに出る宮根MCが言葉のつなぎのように多用する「我々」ってのが怒りの元凶になりました。
彼の立場でならテレビ局または番組を代表して言うべき単語だと思うのですが、..彼の場合は決まっていないように見受けます。時には「国民」的な場面でも使います。
私は「おまえのような調子者と一緒にするな」と思いながら聞いています

senkawa爺 さんのコメント...

呑兵衛あなさん
いつもコメントをありがとうございます。
貴兄のご意見に大賛成です。
私も家内存命中には午前も午後もワイドショーもよく観てましたが、このところ全く視聴しなくなりました。