2022年8月9日火曜日

邦人救出?

 暑さにも少しうんざりしてるが、米中のやり取りに悪乗りして日本の安全保障環境がどうとかこうとか大騒ぎする政府関係者とマスコミにも些かうんざりせざるを得ない。大体中国には武力侵攻する気は無いだろうし、アメリカだって台湾を独立国として認めるなんて言っていない。魔女ペロシ氏に火遊びさせるなと何度も警告したにも拘らず、止められなかったバイデン氏にちょっと怒っているだけの話じゃないか。もちろん彼らは全て理解はしている。ここで何とか謝らずに済ませたいだけのことだ。

アメリカは対ロシアと中国問題の落とし所が分からずに本当に右往左往してる感じだ。今頃になってソロモン諸島(ガダルカナル島)にケネディー元駐日大使なんか派遣して、地元民のご機嫌を取ったりしてるが、中国は何年も前から着々と実績を作り上げてしまってるのだから、思いつくのが遅すぎる。アメリカの外交政策を支持する国は明らかに少ないし、全世界にインフレをもたらしているので、恨みに思う人間は多いことだろう。他国だけならまだしも、国内でもインフレに対する反感は強いものがあるらしい。今年秋の中間選挙が見ものだ。

アメリカと中国やロシアの違いを思うと、最高指導者の時間感覚の違いではないかと考えてしまう。民主主義の良さかも知れぬが、メリカ大統領には時間が少なすぎる。戦争まで念頭に置いた国家戦略は4年や8年では短すぎる。習近平氏やプーチン氏は10年20年は最高権力を持ち続けるのだから、考えがおのずから違って当たり前。ましてや中国の国家戦略は100年単位で考えられてる節がある。慌てる必要性を感じていないことが至るところに現れている。宇宙ステーションから離脱すると言ってみたり、今後軍事の相談はしませんからねなんて言われて困っているのが国務相や報道官の表情からも伺える。

他国のことは兎も角、昨夜のテレビに出演していた日本の偉いさんがたは口を揃えて、台湾有事に自衛隊をどのように活用するか悩んでいらっしゃるとのこと。小野寺元防衛相なんかは「指示を出すのは我々政治家だから真剣に悩んで検討している。」なんて仰るが、もっと普通に悩んでもらいたいものだ。起きるはずもない台湾有事に邦人をどう救出か、なんて悩んでも仕方ない。

少し話が出るかと期待したが一言もなかった1年前のアフガン動乱の時、自衛隊が出来たこと、出来なかったことを素直に反省してもらいたいものだ。軍隊というものはどこの国でも同じかも知れぬが、市民を救出するなんて考えていないし、訓練されてもいない。サイゴン陥落の際のアメリカ軍も同じ。イラン革命時イランにいて命からがら逃げ帰った人の話も同じだ。救出が聞いて呆れる。

2 件のコメント:

呑兵衛あな さんのコメント...

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senkawa爺 さんのコメント...

呑兵衛あなさん
温かい拍手をありがとうございます。
専守防衛の自衛隊がいつのまにやら殺人集団の軍隊に変身しつつあるようで、心配しています。