2021年12月9日木曜日

宇宙旅行時代

 わが故郷は長野県、江戸時代は信濃と呼ばれた広い地域を指すが、信濃には数多くの小さな藩(当時で言えば国)があり、幕府や旗本の直轄地も多く、この地域の武士や農民、はたまた商人、職人にも大身上の人間はいなかったろう。故に明治維新後75年目にして誕生した我が幼き日の友人にも、若干のお金持ち、或いは資産家とでも言うべきか、家庭の子弟はいたが、近寄りがたいほどの大金持ち家庭の子はいなかった。

お前が言う大金持ちとは?と聞かれる前に言えば、東京に来ると何人も居ると思うが、ポピュラーなところでは先ず鳩山家の坊っちゃんや麻生家の坊っちゃんなんかがそうだろう。出来ればお近づきにもなりたいが、不幸にして一生ご縁は無さそうだ。お近づきにはなれなくても、大金持ちの話は聞いて気持ちが良い。数年前には大学の周年事業に30億円寄付をした人がいるなんてことも聞いたが、その時話をしてくれた友人が言うには「昔は学部一つ寄付した人もいたがな。」とやや不満そうでもあった。

しかし今朝聞いた現代の大金持ち前澤友作氏(46)に関しては、楽しい思いがする。氏は鳩山家や麻生家のような資産家の出身ではなく、ごく普通の家庭の出身、学歴も東大とか学習院ではなく、大学もでたかどうかも定かでない。しかしインターネット上のビジネス「ZOZOTOWN」(残念ながら如何なるビジネスか説明できない)で成功を収めた。Wikiに紹介されている職業には、ミュージシャン(ドラマー)となっているから本当に無縁の世界の住民だ。

この人物がロシアの開発したロケットに乗船して宇宙船に到達、これから10数日間の宇宙旅行を楽しむとのこと。彼からすれば貧乏人かもしれぬが、実に羨ましい。同年輩の偉人がノーベル賞を受賞するのも羨ましいが、羨ましさの種類が異なる。前澤氏が先のノーベル賞受賞者のように、国籍を捨ててハリウッドに住むと言えば、羨ましさも半減するだろうが、これからも日本人として生きてくれるなら、丁度我が子どもたちの世代でもあり、大いに応援したい。

未だ長い人生だろうが、今の段階ではやりたいことも多いだろう。今後もやりたいことを存分にやって生きてもらいたい。結果何が残るかは問題ではない。一つ余計なこと言えば「刑務所に送られるようなことはしないように」。聞けば、今回ロシア入国に際して腕時計を腕にしてなかったばかりに密輸の疑いで没収されたそうだ。何でも1億円の時計で、イーロン・マスク氏も愛用してるものらしい。前澤氏は時計一つのことで揉めるつもりはないだろう。

似たような人物で堀江貴文氏は残念だったが、彼にも未だ長い人生が残されている。

4 件のコメント:

呑兵衛あな さんのコメント...

人格的な好みで言えば堀江貴文氏はソコソコとして、前澤友作氏の発想は好きなタイプではありません。
それそれはそれとして
宇宙に不思議は感じるのですが、行ってみたいとは全然思いませんね。
特に、はやぶさ2とやらで微量な砂を採取してきたことを自慢するのであれば、海の不思議を知りたいと思います。
前澤氏が無事に到着したことを日本の国威放送までもが報ずる姿勢は、上手く行けば自慢し、失敗すると「菊池寛の父帰る」扱いになる日本人の国民性だと思います。

senkawa爺 さんのコメント...

呑兵衛あなさん
いつも貴重なコメントを有り難うございます。
前澤氏については何も知らず、無邪気に燥いでしまいました。
お気に障りましたらお詫びします。

呑兵衛あな さんのコメント...

>お気に障りましたらお詫びします。

とんでもありません。
私なりの自論を申しましただけで、こちらこそ恐縮です。
今後ともこんな奴ですが、御容赦して御付き合いください。

senkawa爺 さんのコメント...

呑兵衛あなさん
ご丁寧な返信に恐縮です。