2021年11月27日土曜日

未処理の始末

 1ヶ月後には家内の命日、年末が実感を帯びてくる、年齢のこともあり、何かと始末を付ける必要案件が増えてきた。所謂隠居生活のような気がしていたが、現役時代のことで未だに始末が着いていない問題が出てきたりして、少し慌てたりすることもある。店を張って商いをする商人と違ってサラリーマンだったので、「俺は今日で辞める。」と言えばそれで済むと思っていたが、最後が株主一人社員一人の有限会社だったのでそれで済まなかった。

会計上は税金を含めて精算が済んだつもりで居たが、きちんと店じまいをしないといけない案件が残っていた。大分前に関わった特定非営利活動法人事務局長の立場だ。この法人は友人が立ち上げを希望して、趣旨に賛同したので会社としても個人的にも協力することにした。しかしその友人が今年他界してしまったので、すぐになんとかすべきであったが忘れてしまっていた。事務局長的には大いなる手抜かりとせざるを得ない。

昨日からその店仕舞については、届けが出ている都庁との関係、ホームページ閉鎖の件やらと何となくアチャアチャしている。関係者も数人いるので、解散に当たっては然るべき挨拶も必要だろう。時節柄大宴会と言わないまでも反省会が必要と思ったりはしてる。しかし昔から年末には大掃除をしたり、着物や夜具なんかも新年に向け新調したりすることもあったと思うが、最近はそのような習慣はとんと聞かなくなり、独居気ままな年寄だから年末のけじめとは全く無縁となった。

しかも近隣では家の取り壊しが盛んな時代だ。どうせ始末を付けるなら、家1軒まるごと取り替えたほうが早いのかも知れぬ。昔我が家の真向かいで蕎麦屋を営んでいたお宅は、もう10数年前に廃業、一人息子は名古屋の方で勤め人になったとのことで、ご夫婦で50メートルほど離れた場所に小さな家を立てて暮らしていた。ところが、一月ちょっと前から、家の前に「ご自由にお持ちください」と張り紙して結構な品を置くようになった。聞くと名古屋に居た息子さんが転勤になって、来年帰ってくることになったとのこと。それ故の建て替えだそうだ。

半端なリニューアルより建て替えを選ぶ典型だろう。兎に角我が家の近隣は建物の取り壊しが多く、年が明けたら建築ラッシュになりそうだ。半世紀以上経つ陋屋に居住し、古着を着続ける我が身としては、思想信条肉体共に古くなってしまったと思うが、年内に始末をつけるこべきことはできるだけケジメをつけようと思っている。はたからは始末に困る人間と思われているかも知れぬが、そんなこと気にしても始まらない。

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