2020年12月5日土曜日

略式起訴

 誰でも同じ思いだろうが、人並み外れて利口でないにしても所謂馬鹿者の範疇にはに入らないごく普通の常識人だと思っている。しかし考えると人並みとか常識に関して物差しが無いので、これは勝って読みの思い込みかもしれない。よって当然だが耄碌しても頭はボケていないつもり、これがかなり危険かもしれぬ。宅配の新聞購読は既にやめて久しいが、テレビは毎日観ているので世の中の動きにはついて行けてるつもりでもある。他人はどうか分からないが、テレビの影響が大きく我が常識を翻弄している可能性がありそうだ。

テレビ画面には毎日多くの人物が登場して、もっともらしいことを宣う。これを受け止めるに最初から疑ってかかるほど訓練ができていないので、余程気に入らない数人を除けば概ねの人の意見をそのまま受け止めてしまう。並外れて視聴時間が長いとも思わないが、似たような話が繰り返されるので、最初少しへんかなと思ったようなことでも知らぬ間に吸収してしまうことも多いだろう。そうなると後にいくら活字で確認しても疑問は感じない。脳みそに刷り込まれている記憶に疑問が生じないのだ。

変なことを書き出したのは訳がある。昨日台所で洗い物かなにかしていた時に聴こえてきたそれこそテレビの音声が脳を刺激した。「AIが人間を超えることは有りません。何故ならAIには興味という概念が有りませんし、良心も有りません。」短い音声だったが、コンピュータと人間の脳みその違いが分かったような気がする。

そこで早速今日関心を持った言葉について書きたいと思ったのが「略式起訴」だった。なんのために開催されたかよく分からない臨時国会が1日繰り上げて昨日閉会になってしまった。せめてマスコミはこの出来の悪い政治を少し追求するかと期待したが、今朝観たテレビがよくなかった。それが読売テレビの「ウェークアップ!ぷらす」ご存知政府の代弁人のお二人、辛坊治郎氏司会で、橋本五郎氏メインコメンテーターだから仕方ない。

途中で切ってしまったものの、最初に国会について10分足らずの短いコーナーが有った。もちろん安倍元首相に対する検察の事情聴取と吉川元農相の鶏関係団体からの裏金献金問題が存在したことには言及があったが、何れも歯切れの悪いもので、後者に関しては汚職事件だと言いながら前者は政治資金規正法違反で、秘書と事務担当者の略式起訴で終わるだろうと、当たり前のように言って終わり。

流石に「そんな報道はありえないだろう。」と反発を感じたが、そういう役割を担ったマスメディアが存在するのも事実と再認識した。せめてと思って「略式起訴」の意味を調べると、「略式起訴では、懲役刑や禁固刑にすることはできない」ことのようだ。政治資金規正法や公職選挙法違反が禁錮刑に値しないとは初めて知ったような気がするので、今後の政治はもっと悪くなるに違いない。

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