2020年10月7日水曜日

殿ご乱心

 最近聞かなくなったが、一時インフルエンザ治療薬のタミフルの副作用で、子供が急に走りだしたり、飛び降りたりするなどの異常行動が後を絶たない事が大きく報道されていたことを思い出す。昨日のアメリカトランプ大統領の退院のニュースである。新型コロナ感染後、ワシントン郊外にある軍の病院にわずか3日間入院しただけで脱走同様な形で退院を強行したらしい。昨日からニュース速報されると同時に今日まで世界中で話題が持ちきりだったろう。

主治医までが退院できる状態でないことを明言している。さもありなん、であるが、問題は劇的に回復傾向にあるのは良いとしても、言動が異常すぎることだ。特にマスコミが問題視しているのは「退院から一夜明けた10月6日、民主党との新型コロナ経済対策を巡る協議を11月の米大統領選挙後まで停止すると発表したこと。ツイートでの発表ながら株価にまで影響を与えたようだ。彼は何が何でもコロナに打ち克った姿勢を演出する必要に迫られているのは理解できるが、他人への迷惑を一切考慮しないこの様子はどう見ても尋常じゃない。

軍の病院では大統領の事情も考慮しただろうから、できるだけ効き目の強い薬剤の投与も躊躇しなかったようで、中には未承認の薬剤も含まれたらしい。日本の医師による解説を聞くと、ステロイド剤を含む薬剤の中には一種の興奮作用をもたらすものがあるらしい。小生にもいろんな友人がいて、中には37度台の熱は熱のうちに入らない、なんて強者もいる。しかし退院したいから神経亢進剤の処方まで望む者はいないだろう。

しかし軍隊という組織は本来兵士に人間同士の殺し合いをさせるために作られているもの。戦場に赴くためには神経中枢を麻痺させるモルヒネは勿論のこと、いざという時に備えて麻薬と同じ興奮剤も携行させるそうだ。トランプ大統領が3日間の入院中に如何なる薬剤が投与されたか明らかでないが、報道を見る限り退院後の行動は明らかに異常を感じる。冒頭に書いたタミフルの副作用ではないが、大統領の行動が薬剤の副作用でないこと祈りたい。

殿のご乱心では日本の殿についても書きたいが、長くなりそうなので今日はは一旦ここで終わることにする。

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