2020年7月25日土曜日

テレビでは珍しい現実論

毎朝6時頃から3時間近くテレビを観ているが、平日と週末では各局とも編成が異なるので観る番組が異なってくる。特に今朝食事をしながら観た番組が珍しく印象に残った。番組はテレビ朝日の「週刊ニュースリーダー」その中に<TOKIOのリーダー・城島茂が行くニュースの最前線>なるコーナーがあり、今日は星野リーゾートのルポと社長の星野佳路氏をインタビューしていた。

城島茂氏なる人物については何も知らないが、子供の時からジャニーズ事務所に所属していたミュージシャンとのこと。なまじ訳知り顔をしないところが視聴者受けしているのかもしれない。対する星野氏はかなりの有名人、甥っ子が彼の会社で世話になっているので、昔からテレビ出演すると注意深く見ていた。Go To Travelキャンペーンの最中だから正に渦中の人とも言える。

録画されたのはキャンペーン前倒しが決まる前のようだったが、星野氏はこのキャンペーンを評価していないことが明白だった。理由は簡単で、観光業がコロナの影響を甚大に受けているのは事実だが、キャンペーンのように一時的な底入れでは大した役に立たないだろうとのこと。星野系列では3月以降の売上は、80%近いダメージを受けているが、企業の存続を考えた場合、これを以前の50%くらいに戻したところで、凌いでいけるようなビジネスモデルの構築が必要と考えている。

従来はインバウンド政策の影響もあって、外国人旅行者が売上の20%を占めていた。これは当分回復しないと見なくてはいけない。又、国内のコロナについても収束の見込みがまだ見えないことから、社内的にはマイクロトリップ、即ち車で片道1時間程度の集客に努力すべく対策を練っている。近距離のお客さんにリピーターになって頂く努力がこれからは肝心。更に政府の援助に関して言えば、週末とか正月や5月の連休や夏休みといった時期は黙っていてもお客さんが来て頂ける。

我々が考えなければならないのは、この繁忙期以外を如何に平準化出来るかにある。もし政府がお金を投じて手助けしてくださるなら、一般の方があえて旅行と思わない時期に何らかのインセンティブをもって旅行に行きたくなるような方策で応援願いたい。行政の周りでうろちょろしながら官僚連中に入れ知恵をしている広告代理店や旅行会社の連中が聞けば耳が痛いだろう。

既に政権の悪口を言う気力も無くなったし、テレビに出演する解説者の政権に遠慮する発言も聞き飽きた。今朝の番組は収録の時期が良かったのかもしれぬが、当事者が誰に遠慮すること無く、率直に現実を吐露したので胸にストンと落ちた思いだ。

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