2020年7月19日日曜日

専門家の意見

3週間近く日照不足が続き野菜の値段が高くなったりしているようだが、人間の精神状態もすっかり発育不足というか、年寄だから発育はなくても状態が悪くなっていることだけは確かだ。でも今日は久しぶりに夏らしい晴れになり洗濯物がよく乾き、畳の湿気も改善するだろう。しかし巣ごもり状態はまだ当分続きそうなので気が重い。

半年近くコロナのことばかり書いてるが、先週は総理が出席しない予算委員会が開かれた。くだらない映画ばかり観ていないで、たまには国会でも観ようと、16日の参議院予算委員会を少し観た。ここに参考人として出席した東大名誉教授児玉龍彦氏の話を詳しく聞きたかったからだ。氏については何回かここでも紹介させてもらっているが、今回の騒動に関して最も信頼すべきドクターだと思っている。

今回氏は「エピセンター」なる言葉をマスコミが一斉に取り上げた。西村大臣は「クラスターと同じ事を仰っていると思う。」なんて言っているが理解が全く出来ていない。クラスターは元々ぶどうの房から来ている言葉で、いわば小さな塊。エピセンターとは、発生源、中心地、震源地などという意味で、訴えは感染集積地の意味で用い、「東京型」「埼玉型」などのウイルスの型が発生している可能性を指摘し、東京発の感染のさらなる拡大に警鐘を鳴らすものだ。

そもそも政権幹部の言語はインチキが多すぎる。昨日観た予算委員会映像でも「高い緊張感」について「低い緊張感なんかありません」と野党議員から指摘されていたが全くその通りだ。同様に思ったのが、「専門の先生方のご意見も十分伺って」。野党は態々児玉氏に意見述べてもらっての質問なのに、その見解に対する意見を言わずに曰く「児玉先生とは前から会いたいと思っていました。」そこまでは良いとして後が問題。

今後については「専門の先生方とも相談の上対応を考えます。」先生の意見とは我が政府の見解は違うなら違うとはっきり言うべき。ならば失礼にはならない。児玉氏は、コロナ対策は従来の疫学的手法では対応しきれない、遺伝子工学・計測科学を使った(感染者の)制圧が重要であることを力説している。要するに現在の感染症疫学の専門家では制圧が出来ないと言っているにも関わらずだ。

素人考えかもしれぬが、専門家が「感染防止も重要だが、経済も回さなければならない。」なんてことを言うことがそもそもおかしいと思うが、テレビに出演する医療関係者は口を揃えてそのような枕詞を言う。

もう一つ野党議員の質問で初めて知ったこと。西村大臣が今月始め米紙「ウォールストリート・ジャーナル」(7日付)に寄稿。「日本はロックダウンしないで、どのようにコロナウイルスを制圧したか」とのタイトルで、“日本スゴイ”と自画自賛とのこと。これも少し笑えた。

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