2020年7月13日月曜日

雑誌への想い

サンデー毎日で仕事も無く、他人と話をしない日はあってもテレビを観ない日は無い。新聞の宅配も無いがパソコンで新聞の概要は分かる。残念なのは雑誌で、元々「家の光」(農協の機関誌)の専属広告代理店に就職したくらいなので、雑誌の出版社とは縁が深かった。その中の何社は現在も健在のように思うが、トンと音沙汰が無くなってしまった会社もある。

典型が「旺文社」。可哀想に潰れてしまったかとネットで検索すると、創業90年の立派な会社として存続していた。雑誌こそ発行をしていないようだが昔と同様、教育関係の出版を中心に関連事業で立派に存在している。「家の光」の版元は会社とは言えない一般社団法人ではあるが、似たようなもので創立96年にして、旺文社同様に今でも健在だ。社員数も共に200名弱。目出度い限りだ。

こんな事を思いついたのは、豊島区内に「光文社」の持ちビルがあり、雑誌が隆盛を極めていた我が現役時代にこのビルが新築され、お祝いに行った経験があるからだ。当時「光文社」本社は文京区内にあり、隣が「講談社」本社ビルだから少し見劣りがしてコンプレックスがあったのかもしれぬ。特に必要も無いのに、池袋駅西側に大きなビルを作ってしまった。最近毎日我が家から池袋駅までの往復は、このビルを横目で見ながらであったのに、先々月頃から取り壊しが始まり、先日更地になってしまったのである。

現役時代には光文社の諸先輩にも随分世話になったが、今は連絡取り合っている人は一人も居ないので、取り壊しの理由は知る由もない。書店に行けば光文社文庫のコーナーはあるが、当時雑誌業界最強と謳われた週刊女性自身が如何なる位置づけになっているかも知らない。何れにせよ、数ある雑誌出版社は、一時社業として大繁盛し、広告部員も多数居て、どこの会社も部長クラスは遊び上手の人が多く、大いに余慶を蒙ったことが懐かしい。

雑誌業界から離れて既に四半世紀、広告はネット関連が売上的には首位になっているらしい。栄枯盛衰は世の習いとはよく言ったものだ。

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