2020年3月25日水曜日

輪廻転生

今日は友人のお父さんの葬儀があって、横浜市戸塚まで行ってきた。会場は市営の斎場だったが、導師は浄土真宗の菩提寺僧侶、ここ3年近く禅宗のお経ばかり聞いていたので「ナンマイダ」は新鮮だったし、法話も良かった。院号の解説で「人間は仏の世界とつながっていて、そこから現世に降りてきて、様々な苦しみを味わった後にまたそこに帰っていくのだ。従って仏教の経典には”死”と言う言葉一つも出てこない。」との趣旨。

帰り道は麹町に寄り、預かった香典のお返しを渡すべく友人の事務所に立ち寄って昼食を共にする。もう3月も終りに近いが、黒いネクタイで出かけたのは今年始めて。共通の友人の話と世間話だが、元官僚の友人曰く、役所の後輩があまりにも情けなさ過ぎるとのこと。全員言われたことをするだけで、自ら問題を発見しようとはしない。何れにせよ現在の官邸主導は、行政の停滞を招いていることだけは確かだろう。

話が変わるが、高齢化社会のこと。昨日の昼に近所でばったり会った知り合いの老人、通り過ぎてから名前を思い出して、後ろから声を掛けてみた。思い出した名前にが合っていたようで、すぐ相手も振り返った。近寄って名乗り挨拶をしたが、先方はこちらをどうしても思い出せないらしい。昔近所に碁会所があった時代、同じ程度のヘボで何度も手合があった相手だ。歳はこちらとほぼ同じで歯医者さんだったことまで再確認できたが、東北大震災以来囲碁を止めてしまったとのこと。理由は同居する息子夫婦に孫が誕生したかららしい。息子さんも歯医者のはずだから老先生はもっぱら子守に徹しているのだろう。

碁会所が無くてもネット碁を続けているとは言わなかったが、他人様のことである。もったいないより、あんなに面白いものをよく止められたものよ、と半分感心もする。大震災からはまる9年だが、会ったのは10年以上ぶりかもしれぬ。こちらも相当ボケ始めてはいるが、老先生もかなり認知症が進んでいる感がしなくもない。

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