2020年1月16日木曜日

アルツハイマー

もうだいぶ以前(10年くらいかな)のことになるが、少し体の変調を感じて近くの病院で人間ドッグと言う程でもないだろうが、数週間に渡って頭や内臓の精密検査をしてもらった経験がある。その際指摘されたことの一つに「海馬の萎縮」があった。ドクター曰く「認知症までは至っていないが、年齢相応に海馬の萎縮が見られます。直ぐにどうという事は無いでしょうが注意して時々検査を受けて下い。」確か、地下鉄のホームで一瞬意識不明になったことを受けての検査だった。もう10年は経ったと思うが、以来検査は受けていない。

しかし内心、アルツハイマー症にいつなるのか心配もしている。生病老死は人間にとって避けることが出来ない定めであるから仕方ないが、社会がこうなってはいけない。そのために社会は構成メンバーを入れ替え常に若さを保つことで活性化を図るよう、昔の人は考えたのだろう。そのダイナミズムが国家を形成して、国民の安寧をもたらす場合もあるが、時によってはある種民族主義的思想の勃興で悲惨な戦争を惹起することもある。若さやエネルギーの厄介なところかもしれぬ。

数人数十人数百人・・ひいては数億人単位の人が寄り集まれば自ずからバランスの取れた温和で中立的な知恵が生まれるかと思うのだが、人間に限らず動物には自己中心的な思想が強いようで、どうも塩梅良くいかないのが恨めしいところだ。社会の難しさは社会学者の解析を待つしかないが、昨日学者でない誰かが言っていたことで印象に残ったのが「日本のアルツハイマー症化」。

日本社会全般に亘り最近の停滞と硬直ぶりを喩えるにこれは実に言い得て妙だと感心した。アルツハイマー症の簡単な説明に「不可逆的な進行性の脳疾患で、記憶や思考能力がゆっくりと障害され、最終的には日常生活の最も単純な作業を行う能力さえも失われる病気です。」とあった。主な原因は政権にありそうだが、野党にもにも責を負って貰う必要はあると思う。いま社会の最前線で指揮を執る人の多くに小生と同年代の人が相変わらず顔を出している。

この方々の脳が若い時同様の働きをしていると信じたいが、どんな人であれ老いから逃れることは出来ない。政治の世界もそう、経済の世界も同様。学者の世界だって同じだろう。政治の世界を見る限りは、与野党問わず若けりや良いというものでもなさそうだ。認知症になる前になんとかしてもらいたい。

2 件のコメント:

村松 光 さんのコメント...

おはようございます。自身がアルツハイマー型認知症になるかどうかは
心配してもどうしようもないのですが、国家がアルツハイマーにかかるとは
あまり考えておりませんでした。せんかわさんがおっしゃるように若者が
ずっと若者のままでいるわけではないので、先々を思うと大いに気がかりです。

senkawa爺 さんのコメント...

村松光さん
いつもありがとうございます。
この科白は私が考えたのではなく、誰かからの聞きかじりです。
でも、上手いこと言ったと非常に感心しました。