2019年7月28日日曜日

東京オリンピック

2020東京オリンピック開会まで1年を切ったようだ。何の期待も無いが、オリンピック開催に関しては様々なケチもついているが、仕掛けだけは大げさでマスコミも連日盛り上げに協力している。こんな早くから力んでは息切れしないかと余計な心配をしてしまう。高齢化している日本だから1964年の東京オリンピックを記憶している人も多い筈。当時はまだテレビはそれほど普及していなかったし、多くの人が外国事情にも疎かった。

そこへ多くの外国人が急に来ることになった訳だ。当然国民の多くは口にはしなくても、もはや戦後ではないとは言うものの日本がどう見られることになるのか、期待と不安が混じり合った複雑な思いをもって開会日を待っていたことだろう。原宿にあった米軍施設が返還され、代々木と原宿では競技場や宿舎が建設されたのであの辺一帯の風景も随分変わっていった。原宿に親しい友人がいたのでよく覚えている。

未だ自家用車を持つ家は少なかったと思うが、東京には首都高速道路が出来て夜霧の第2国道がかすみ始めたし、国鉄の新幹線が運行し始めたのもこの頃ではないか。マスコミが特に煽らなくても、東京にはオリンピック景気が沸き、その影響は出稼ぎの人を含め、全国に広がっていったに違いない。マスコミが煽らなくても、多くの人がオリンピック景気からの恩恵に与ることが出来たと思う。

東京都知事東竜太郎氏の名前だけは記憶しているが、当時誰がどのようにオリンピックを招致したかは未だに知らずのままだ。幾ら1940年のオリンピックを返上とは言え、占領解除直後1954年にオリンピック開催候補に手を挙げたことは凄いと思う。この時は選ばれなかったが1959年再び立候補して決まったようだ。準備期間は僅か5年、2013年からだらだらやっている現在とは大違い、当時の日本人は相当燃えたのだろう。

何事も天の時や地の利よりも人間の団結が必用とよく言われるが、前回の東京オリンピックにはそれがあった。残念ながら来年のオリンピックにはそれが無いように思えてならぬ。

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