2019年6月10日月曜日

図書館

雨が降り続いているのでなかなか出かける気分にならない。こんな日こそ家でゆっくり読書でもすべきだろう。でも最近は根気が無くなったり、眼鏡が合わなくなってきたのか、どうも活字が見難くて疲れが早く、すぐ居眠りをしてしまう。当然の結果読了するのに時間が掛かること夥しい。図書館にでもいれば気ばらしのしように事欠かないから良いが、自宅でとなるとそうはいかない。

居眠りから覚めてパソコンに向かったところだ。読みかけの本から感じたことを書いておきたい。書名は「アレクサンドロスの征服と神話」森谷公俊著、350頁ほどの文庫本でやっと200頁まで読み進んだ。紀元前300年代半ばの人物だから、日本ではやっと弥生時代の定住が始まった頃だ。ヨーロッパの地中海沿岸には多くの都市国家が存在し、現在の中東地域や北アフリカ辺りも同様で、ペルシャと言う国家が大きな版図を確保していたらしい。

書名に神話とあるが、主人公はマケドニア(現在のブルガリアあたりだろうか)出身の実在の人物で、数々の遺跡が残されている。彼は僅か32歳で没しているが、その短い生涯で東ヨーロッパからアラビア半島、エジプトを経て、東はインドやパキスタンの一部まで膨大な版図を築いたことはご承知の通り。そして各地に自分の名前を冠した都市を建設し、現在に至るも残っている都市が多数ある。信州の一人としては、諏訪大社に関し神話との結びつきを信じたいが考証が難しいのが残念なことだ。

話が脱線した。その残された都市での中で最も有名なのが現在のエジプトに存在するアレクサンドリア、現在も首都カイロに次ぐ大都市らしいが、建設当時は当時の人をびっくりさせ、今でも世界の7不思議とされる建造物が数多くあったようだ。しかし残念ながら遺跡としては残っていない。中で特に印象深いのが図書館である。ここには文学・歴史・地理学・数学・天文学・医学など世界中のあらゆる分野の書物を集め、70万冊の蔵書を誇ったと伝えられている。

これもどこまで本当か検証しようがないのだろうが、伝承が残っていると言うことは、少なくとも彼は、学問即ち哲学を重視していたことだ。事実アレクサンドロスが13歳の頃から3年間アリストテレスの教えを受けたことも有名なこと。アリストテレスがどんな人かも知らぬが、安倍総理の家庭教師だった平沢勝栄氏よりは少しお利口だったかもしれぬ。

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