イメージと実像

映画スターでもないのに、見知らぬ人を好きになったり嫌いになったりするのが情報過多の現代だ。当然マスコミやネットが運んでくる情報は当人のごく一部だからイメージは偏って創られ、実像とはかなり異なる者になりがちであろう。政治家なんぞは自ら好んで知りもしない多数の人にイメージを作ってもらおうと必死になっているのだから、多数の人がどのようなイメージを持とうと責任は政治家本人にある。

言いたいのは「ホリエモン」のことである。昨日の早朝、彼が起業した小企業「インターステラテクノロジズ」が、本拠を置く北海道の広尾郡(と聞いてもどこか分からぬ)で宇宙ロケットの発射に成功との報道があった。宇宙ロケットと言っても彼の本拠とは真逆の種子島でよく行われるようなバカでかい代物とは異なり、かなり小ぶりなもので、高度が100キロを少し超えたということで衛星軌道に乗った訳でもなく、そこで燃え尽きてしまったようだ。

JAXAの小惑星探査機の打ち上げからと比較すれば、大学生と幼稚園生くらいの差があるかもしれぬ。しかしNHKを始めとする各テレビ局や新聞などマスコミはこぞって取り上げて報道している。アメリカあたりではいざ知らず、日本では宇宙開発なんて大それたことが一民間企業、それも殆ど個人の零細企業となれば、発想自体が無理とされる筈。バックに大企業が付いていたとは聞かぬし、彼自身金持ちかも知らぬが、どんなに持っているか知りようもないが、会社の資本金は1億円にも満たない。

ファイナンスに関して彼が如何なる魔法を持っているかは知らぬが、多くは無いと言ってもそんなに少なくない筈のスッタフを10年以上抱え込んできたことには敬服するしかない。しかも彼にとってこれは3度目の挑戦であって、既に2度も打ち上げに失敗している。ホームページを見ると歴史には次のように書かれている。

2005年「宇宙機エンジニア、科学ジャーナリスト、作家らが集まり、国内における民間宇宙開発を目指す組織「なつのロケット団」を結成、活動を開始。」

正直言って、彼を好きか嫌いかで言えば後者に属する。しかしこのニュースに接して改めて思うのは、これからの日本が必要とする人材は彼のような人物だろう。

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