2018年7月7日土曜日

米中関係

アメリカと中国との間で互いに関税率の引き上げが大規模に始まった。報道はこれを次のように報じている。『米中貿易戦争、世界の企業に打撃 報復でコスト増 』難しいことは分からぬが、両国のみならず世界中に大きな悪影響を及ぼすであろうことは容易に推察できる。元々はトランプ大統領が「アメリカ グレート アゲイン(アメリカを再び偉大な国に)」と叫んだことから始まったわけだが、その結果がどうなるかは別として、大統領自身が自国の劣化に気付いていることだけは間違いない。

今となれば大昔の1976年アメリカに団体旅行ではあったが行く機会に恵まれ、建国記念日の7月4日を中心に3週間ほど各地を回ることが出来た。その時思ったのが、やはり偉大と言っては言い過ぎかもしれぬが、すごい国であり、早く日本もかくあらねばならぬであった。一方中国には55歳を過ぎてから北京や上海に仕事で何回か行ったが、最後に行ったのが2002年、今から16年前のゴールデンウィークを利用しての9日間。これは完全にプライベートな観光で西安中心の黄河上流域と昆明を中心にした西部の田舎だった。

この時の感想は、アメリカより更に大きな土地と人口を抱え、これから何かが発展?変わっていきそうな予感だった。その時は日本がアメリカにいろんな意味で追いついた感じがあったが、中国がアメリカと張り合うなんてことは夢のまた夢だろうと思っていたが、それが凡人の悲しさだったようだ。アメリカには進んだ教育システムがあり、中国の教育システムは知らないが、戸籍の都市と農村の二重制度などを思うと、どうも無教養な人口が多く発展のお荷物になるのではなんて勝手に解釈していたようだ。

しかし現実に気が付くと、中国は今アメリカといろんな意味で十分張り合っている。どこかで読んだ浅知恵によれば、アメリカのハイテク産業も中国系の若者に支えられているところが多いようだし、昨日の日経新聞には『トランプ制裁も分断できない 米中テックの濃い関係 』なんて記事も掲載されている。しかし日本の報道は相変わらず米中経済摩擦に関してはアメリカ寄りで、いずれ中国経済は破綻するであろうなんてことを得意げに解説している。

その論が間違っているなんて大層なことを言えないが、中国経済の不安定さからして「元」(通貨)が世界から信用される筈がない、なんてことを得意げに喋るより、「円」の信用の先行きが心配しろよ。どうも日本人が考える世界は狭すぎるのではなかろうか。すべての根幹は制度論だけでは済まぬだろうが若い人たちの教育のありかたにある筈だ。もう既に若者の教育水準はアメリカより中国が上との説さえある。況や日本の教育水準は果たしてどうなのか?

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