2017年6月2日金曜日

自由の身

今は好き勝手なことを書くことができるので有難い身分だ。同じ好き勝手でも米大統領トランプ氏の一言<地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」から米国は本日正式に離脱する>で昨日はアメリカの株価が急騰したそうだが、今朝になると日本もそれに追随して東京の日経平均株価が1年半ぶりかで2万円台を回復したそうだ。日本の投資家がトランプ氏の世界秩序鵜を乱す我儘を喜んでいるみたいで恥ずかしくなるが、所詮は関係ない世界の話だ。

国会も最終版と言うことで、政権はなりふり構わずやりたい放題だ。政権は何でもできるから大したものだと感心もするが、今週は政府の軛から放たれたと自称する文科省の前事務次官前川氏の発言が随分マスコミを賑わし、楽しませてくれた。今のところは政権側も、1私人の発言なんか無視すれば乗り切れる、と見ている風情がありありだ。マスコミに火がついても、院内で数を頼んで、証人喚問等野党の要求に屈しなければ大丈夫とのことだろう。

理屈の上では確かにそうだろうし、裏には次のような事情もあると思う。テレビに出ているしたり顔の識者連中は前川氏の発言を聞いた後の感想として、「大変な事実が明らかになった」とは決して言わない。口を揃えて議会における野党の不甲斐なさを言い募るが、結果的には政権を応援している。「君はどちらの側に立つのか?事実を確認するのがジャーナリストではないのか?」と問い質したい。

しかしこれだけの事実が白日の下にさらされた以上、ボディーブローが徐々に効き始めて、1強で天下に敵なしと自負する内閣も何れそう遠くない日に終焉を迎えること期待するしかない。それにしても前川氏の晴々した表情を見るにつけ30年前の自分のことを思い出す。47歳で最初の会社を辞めた時、再就職の当てが全く無かったが、爽快感だけはあった。前川氏は退職金も6千万円だし、経済的には比較にならぬが精神の解放感は同じ筈で、これは何物にも代えがたいだろう。

自分の場合も、次の就職先を探し当てたら前の会社から全く身に覚えのない中傷が就職先の社長宛に届いていた。これも似たようなことであるので可笑しくなってくる。

0 件のコメント: