リーダーの条件

今月になってフランスと韓国で新しい大統領が誕生した。思い起こすと英国やアメリカでもこの1年足らずの間に指導者が交代している。フィリッピンの大統領やオーストラリアの首相とか国家指導者の交代はもっと多いかもしれない。そんな中で我が国では安倍政権が第2次政権以来に限っても既に5年を超えることは慶賀の至りとすべきかもしれぬ。安倍氏自身は18年の任期切れにもう1期更新するつもりとの報道もある。

一寸先も分からぬ闇のことはさておき、組織のリーダーに関して思いだしたことがある。サラリーマン時代の40歳前後のこと、入社以来ずっと売り子一筋だったのに、社内事情で急に大阪支店長を命ぜられてしまった。大阪支店となると、曲りなりにも東京の本社と同じ機能を備えた組織で、売り子時代には全く意識の外にあった総務とか経理部門も管理しなければならない。学生時代から部活動はしなかったし、マネージャーなんて役の意味も解らず頭から馬鹿にしていたので困ってしまった。

どうしようもなくて、本社に相談もせず友人の伝手を頼って、ある企業コンサルタントから毎週土曜日の午後管理事務のレクチャーを受けることにした。何年くらいに亘ったか忘れてしまったが、この先生から学んだ多くの事柄の中で、今でも強く印象に残っていることの一つが「組織は、そのトップリーダーの能力以上には決して成長できない」である。たまたま40人程度の組織ではあったが、東京・名古屋・大阪に配置された拠点の一つを受け持つ責任者の自覚を促すために、真っ先に教えてもらったと思う。

最初はピンと来なかったが、1年2年と指導が重なっていくにつれ、この言葉の意味するところが徐々に理解できるようになった。組織の中には、こちらから見ると優秀な人材もそうでない人材もあるが、組織目標の達成如何は結局その上に立つ自分の能力次第で、部下に優秀な人材が増えるかどうかの問題ではない、即ち自分以上の才能がある人材は使いこなせないと思い知らされた。結局6年目にしてこの会社を辞めることになってしまったが、この指導の結果がどう出たかはご想像にお任せしよう。

トランプ大統領は100日超えても予め設定されている人員を整えることが出来ぬばかりか、一旦決めた人間を更迭したりしている。理由はいろいろあるだろうが、それが大統領の目標達成に吉と出るとは限らない。日本の総理も優秀な人材を集めているつもりだろうが、思いがけない出入りもある。結果的に内閣が思うような成果を上げているかも少し疑問符が付くようだ。何れの場合も数十年前に教わった事例に当たらないことを祈るのみだ。

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