見直したマスコミ報道

土曜日のブログでマスコミが政権寄りすぎると非難してしまった。金正恩氏やトランプ氏と同じ悪い癖で、ある現象を目にすると頭に血が上って冷静さが失われてしまう。反省して、昨日の朝日新聞の記事について書いておきたい。普段朝刊は大きな活字を拾い読みする程度だが、昨日は休日で、しかもいつも観るテレビ番組(サンデーモーニング)がマスターズゴルフ番組の影響でいつも通り始まらなかったので、比較的丁寧に読んだものだ。

極めてまともな記事だなと感心したのは、9日朝刊の2面から3面にかけて書かれたかなり長文の記事である。日曜日はいつもなのかどうか分からないが、タイトルは「考論」とあって二人の識者による対談記録である。「考論」も聞きなれない言葉だがそんなことはどうでもよい。登場するのは長谷部恭男氏・早稲田大教授(憲法)と杉田敦氏・法政大教授(政治理論)。

杉田氏は知らなかったが、長谷部氏は一昨年の憲法調査会に自民党が呼んだにもかかわらず、集団的自衛権行使を憲法違反と断定して有名なったので記憶に新しい。タイトルが『首相官邸「暴走」の底流』で、最後の結論だけ引用する。

【杉田】 それにしてもなぜこれほど行政権力、特に官邸が暴走できるのかというと、ブレーキをどんどんはずしてきたからです。党内派閥は弱体化し、内閣法制局は無力化し、メディアも牙を抜かれている。国民への説明責任を果たそうとしない姿を見ると、「絶対的権力は絶対的に腐敗する」(アクトン)という格言を改めて思い起こします。

【長谷部】 なりふり構わなくなっているのは、余裕を失っているということでもあります。トランプ米政権は、国際法の根拠も不明なままシリアのアサド政権軍を攻撃しましたが、それも内政が行き詰まって余裕を失っていることのあらわれと言えなくもない。余裕のないまま暴走する。危険すぎます。
両氏ともに至極まともな考えのように思うが、朝日嫌いの人はそうは思わないかもしれぬ。

この週末はテレビでも評価すべきものがあった。テレビは全放送局が政権に毒されていると言われているが、辛うじて頑張っていると言われるのがTBSの土曜日夕方「報道特集」と日曜日朝の「サンデーモーニング」8日の「報道特集」では教育勅語が教材として認められたことを取り上げ、小学校の道徳教育・愛国教育について迫った。取材先はバランスのとれたものだったと思うが、中で印象的だったのは愛国(右翼)団体「一水会」代表が長かった鈴木邦夫氏の言葉である。

「私は愛国運動を50年以上やってきましたから、愛国者には1万人以上会っています。愛国は心の中で思っていればいいので、俺は愛国者だ、なんて大声で言うのは全部インチキ偽物です。」
安倍応援団の似非右翼に聞かせてやりたい。

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