2016年2月11日木曜日

紀元節

気温は低いが陽射しは春だ。建国記念日の祝日で休日、若い家族がお出かけには最適だろう。娘が義母の申告を助けるために横浜まで出向くとのこと、併せて婆さんは孫の子守りと称して朝からいそいそと実家にお出かけ。こちらは置いてきぼりでのんびりしている。

今日が何故建国記念日か分からない人も多いだろう。小学校ではどんなことを習ったか記憶が無い。改めて調べてみると建国記念日が定められたのは1967年(昭和42年)だから知らなくて当然、我々の時代は未だ紀元節であった。こちらも特に何か教わった記憶はないが、古くから神武天皇が即位した日に当たるとされてきた。個人的には神話に基づく記念日のままにして置いてもらいたかった。

現在、日本の歴史教育が国家的にどのように行われようとしているか承知していない。少なくとも中学時代に「歴史」の時間があったような記憶が無い。高校には日本史と世界史があったと記憶するが、大学受験を世界史選択にしたので日本史については授業を取っていたかどうかさえ記憶が無い。そのせいでもあるまいが、多分多くの国民同様、日本の建国が果たしていつなのか、教えてもらった記憶が無い。

倭国は3世紀末には存在したらしいが、日本が認識できるのは7世紀後半の天智天皇前後あたりかなと、勝手に思っているところである。何れにせよ、歴史は起った事象が、時間軸がある中で、文字として残っていないと、歴史とは言えないらしい。幸い7世紀後半に書かれた文書(古事記とか日本書紀など)は残っているので、明治時代の先人はその文書に基づいて「日本」の紀元を今から2676年前の2月11日と決めたのだろう。

神話に基づくものでも分かり易い話だ。それを1967年になって急に「建国記念日」なんて言いかえるからややこしくなっている。紀元節は神話に基づく一種のお祭りとして国民に浸透していたと思う。それはそれで善いではないか。国の歴史上「日本」がいつ世界史上に登場したかは別の問題で、これも国民共通の認識があった方が良いだろう。日本にはどこかの国のように、血なまぐさい戦争の末の建国の日なんか初めから無いのである。

これまた余談になるが、歴史は近現代史が重要だと思う。しかし近現代史でさえ、隣国同士が話し合って、互いの国史を標準化しようなんてことは土台無理だと思う。日本人は日本の歴史を大事にすべきだ。

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