2015年12月2日水曜日

来年の暮しは?

個人的にはもうすぐ新年を迎えると言っても特別の感慨は沸かないので、日本全体について考えてみた。年の瀬ともなれば、現役時代の昔役所では来年度予算の編成で大童の感があったし、報道もその雰囲気を伝えて、来年の国民生活がどんな年になるかを占っていたような記憶がある。最近はそれがあまり話題にならず、むしろ国民から巻き上げる税金のことが話題の中心になっているようで、面白くもおかしくも無い。しかし考えてみれば、我々庶民も経済的に満足できないと言いつつも、物質的には相当豊かに練っている。

外国からの報道に見られる戦禍に喘ぐ人と比較をすれば、日本はなんて豊かな国なんだろう。総理閣下が外遊されては、お金持ちの旦那気取りであちこちにお金をばら撒いているのも無理からぬことかもしれぬ。外国からの観光客も増えて、つい数年前まで年間数百万人単位だった来日観光客が、今年は2千万人を超えるとのこと。彼等が落とすお金も馬鹿にならず、景気の向上に大いに資するとなれば結構なことだ。

その観光客の大多数が中国、韓国、台湾、東南アジア諸国からと言うのも些か皮肉な話で、政治的な関係が余り良くない国が含まれている。中国や韓国と政治的にもっと接近すれば観光客はもっと増えるだろう。特にアジアからの観光客は日本のローカル空港を経由して来日するケースが馬鹿に出来ぬらしい。首都圏在住の立場からだろうが、静岡や茨城の空港なんて誰が利用するのか、予算の無駄遣い以外の何ものであるまい。なんて思っていたが、偏狭な見方だったようだ。

日本社会を少し詳しく見れば結構悲惨な事件が毎日のように報じられているが、
テロなんかが日常化している中国なんかから見れば、極めて平和で清潔、豊かで美しい国に見えるのだろう。我々日本人もその豊かさを実感して、身を慎んで他人を羨むことなく、もう少し穏やかに暮らすことの大切さを幼い頃から身に着くよう若い人に教えるべきだろう。そのためには何と言っても大人たちが、経済成長一本やりの考えから脱却して、人間の幸福とか社会の福祉を真剣に考えてみるべきだ。

まだ予算編成に当たっての哲学が聞こえてこないが、そんな哲学が聞こえてくる日は果たして来るだろうか?

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