2015年11月14日土曜日

囲碁人口

先日フランスについて書いたばかりだ。行ったことが無いのだが、歴史的な文明先進国だから素晴らしい見どころが沢山あるに違いないと内心思っていた。友人たちの話からもそんな雰囲気が十分感じられる。そのフランスがなんでか知らぬがテロの標的にされているとは、同情を禁じ得ない。恐ろしい世になったものだ。欧米各地のみならずアジアでも似たような事件がよく起きている。世界各国でテロなどの銃撃戦が訳も分からず頻発すると、観光旅行もおちおちしていられなくなるだろう。せめて日本はその埒外に置かれていることを祈りたいが、ISから見ると日本も敵性国家らしいので、いつの日にかフランスのような事態が起こらない保証は無さそうだ。

きな臭い話は兎も角、話題を変えよう。昨日、愛用しているネット囲碁「パンダネット」主催のイベント「24世本因坊秀芳先生の対面指導碁」を受けてきた。参加者は14人、7面打ち2回である。参加者の中では一番格下で、本当は井目(9子)の置き碁でもよかったのだが、敢えて7子で打って頂きコテンパンに負けて、後で3か所ほど手直しをしてもらったが、もう忘れている。だからそれはどうでも善いとしよう。

楽しかったのは指導碁終了後の石田(秀芳)先生を囲んでの懇親会。先生が囲碁界の現状を話してくださったが、これがかなり厳しいらしい。一時1200万人程と言われた囲碁人口が現在500万人を切っているらしい。若者がスキー離れをしているのは、趣味の多様化で理解できるが、囲碁も似ているとは意外だった。老人が増える一方だし、囲碁に代わる趣味は何なんだろう?囲碁を覚えたのは40歳前後で、大阪に居た時である。ある得意先の役員さんが「支社長(小生の役職)、そろそろ趣味が酒とゴルフだけではあきまへんで、囲碁くらい覚えなはれ。」で、関西棋院の先生にお願いして、一緒に月1回の会を持つことにした。

会費が月に3万円くらいだったともうが、当時交際費がふんだんに使えたので新地のクラブの飲み代に比べれば安いものだった。その上、囲碁のお陰で他の顧客の役員さんとの付き合いも広がり、確かに囲碁が営業の役に立ったと思っている。石田先生の話では、最近会社の囲碁クラブも減る一方でだし、役員で囲碁をする人も少なくなっているようだ。そう言われて考えると、政治家の趣味で囲碁と言うのも聞かなくなった。歳を取って、いつまでもゴルフとはいかないだろうに、本当に不思議だ。

囲碁を知らない人に囲碁の良さを説明するのは難しいが、囲碁は長い時間掛けて、相手の頭の中を探る面白くて楽しいゲームである。小中学生時代に興味を持つことが出来れば最高だと思うが、昨日の参加者の中に教員が一人おらられて言っていた。最近は先生も宿直は無いし、兎に角忙しい。囲碁をする人が殆どいなくなった。韓国や中国も経済的には似たようなものと思うが、囲碁は日本より遥かに盛んなようだ。理由はよく分からないが、日本の現代人は時間的ゆとりが無さすぎるのかもしれぬ。何れにせよ残念な気がする。

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