2015年7月31日金曜日

凡人の考え及ばざるところ

昨日は、昼にちょっと夕立とは言い難い集中的な豪雨があったが、夕方になっても一向に涼しくはならなかった。今日は朝から終日かんかん照りで病院往復も楽ではない。夏のレジャーを全く考えずに、病院往復以外はただ冷房の効いた部屋にステテコ1枚で居座っているなんて、物心ついて以来この歳になって初めてかもしれぬ。なんとなく変な気分だ。たまには頭を冷やして何か考える見ようと思い立った。改めて思うに普通とか常識とは一体なんだろう?人間の考えようは十人十色、百人百様で実に様々だ。何も俺だけが非常識ではあるまい。

しかし思うに、これまでは随分風変わりなことも沢山してきたかもしれぬ。年相応の考えや思慮深さが意識に上ってくるのが少々遅くなったことは否めない。それでも最近は少し落ち着いて、いろんな人の意見を聞くようになったと思っている。従って国会の安保法制論議はとても面白いし、ネット上の様々意見を見ることが、人間の考えの多様性を知る上でとても勉強になる。今頃勉強してどうなると言うものではないが。

最近何故この人が?と思わぬ人が安倍政権を支持して、安保法制成立を期待している意見に遭遇することがある。論理の合理性なるものは人によって異なるらしい。安倍総理なんかもご自身の思考については何の疑いも感じておられないことだろう。個人個人の思考回路の複雑さに思いを至すと非常に興味深いものがある。

話しが急に変わって恐縮だが、囲碁が正にそうである。相手の着手の意図を読めることもあるが、格段の違いがある人の着手は非常に読みにくい。結局はこちら持っている情報量と解析力の違いと言うことなのだろう。安保法制賛成の人は、総理補佐官のように思わず口走るか否かは別として、立法の経緯より現実危機への対応が大切との考えのようだ。どうすれば現実的な危機を感じるのか、さっぱり分からないのだが、それが凡人たる由縁かもしれぬ。

そこは思考回路とは無関係な現象面なので是非ご教示願いたのだが、どうもはっきりしない。原子力科学者の武田邦彦氏(中部大学教授)はかなり有名な科学者で、毎日のようにブログ(音声ファイル付)を更新していている。その殆どを愛読しており、共感を覚えることも多い。この先生は原子力再稼働については科学者として強力に反対する立場であるが、こと日本近代史における明治以降の戦争に対する評価が少し凡人と異なるところもある。これは措くとして、今回の安保法制についても、現段階では少数派ともされる賛成論を展開している。

その理由は、ここで日米関係を強化しないと、中国が日本を植民地化してしまうだろう、との論理に基づいている。その証拠として示してくださるのは尖閣の問題とか、太平洋への進出問題である。この現象から日本を植民地化しようとの意思を読み取るのは相当難しい気もするのだが、先生はそれこそ学者の信念の基づいて、その可能性を力説されている。やはり人の考え方は様々と改めて思わざるを得ない。
参照:http://takedanet.com/archives/1035571842.html

3 件のコメント:

kiona さんのコメント...

ご無沙汰しております。

武田邦彦さんは自分もたまにYouTubeなどで拝見していて、とくにタバコ有害論への反論を支持しています^ ^
https://www.youtube.com/watch?v=bxsLIOyXa58

軍備についての考え方も近い将来の米軍(原潜5機を含む)の撤退を前提にしているものと思われます。
https://www.youtube.com/watch?v=8VHd_NmLcyg

中国についての考察
https://www.youtube.com/watch?v=abOKCGFoRDc


今回の法改正の経緯はゴリ押し感が否めませんが、先生としては結果的には歓迎する立場なのだと思います。


昨日の山本太郎氏の質疑も納得のいくところですが、いざ個人に立ち返って考えてみると、いつ何時、ヘンな奴に襲われないとも限らないから、過剰防衛で怪我させるのも嫌だけど、無防備で殺されるのはもっと嫌。そのように感じます。アメリカだったら銃、日本なら護身術の1つでも習っておこうかと。

軍備は文字通り「備え」ですので、備えを万全にしたいという危機感が渦巻いているのも否定できないところではありますが、それはあくまで備えとして、実際の危機には機転の効いたスマートな対応をしたいし、望みたいというのが大方の意見ではないかと思います。そのための見解を常に磨くことしか自分などにはできることがないのかもしれません。

senkawa爺 さんのコメント...

kionaさん
コメントありがとうございます。
今日がお誕生日とのことですので、先ずはおめでとうございます。
仰る通り、自衛隊は護身術みたいもので、軍隊であってはいけない。がこれまでの憲法解釈だと理解しています。
それを軍隊に格上げして世界に胸を張りたいのが現政権の気持ちでしょう。
分からないでもありませんが、であればやはり国民の意見をよく聞いて憲法を変えるようにすべきでしょう。
今回のやり方は姑息に過ぎます。

kiona さんのコメント...

誕生日・・ 覚えていていただきありがとうございます。