2014年2月13日木曜日

暫しの単身生活開始

婆さんの膝裏に、何かが溜まって歩くのが不自由になったとのこと。病院通いをしていたが、担当医から手術を薦められて決心をした。手術は明日だが、今日から入院。朝から付き添って病院に向かう。小生が昨年入院した大学病院とは違うが、総合病院の手続きは似たようなものだ。家からの距離も似たようなもので歩いて行けるのが有難い。彼女は以前もこの病院に入院したが、その後病棟が新築されている。全体が明るくて広々している。

外科入院病棟の看護士さん達も皆親切そうな人たちだった。先生には未だお会いしていないが、万事専門家にお任せするのが一番だろう。婆さんも昨日で68歳、あちこちに不具合が出ても仕方がない。運動したり出歩く趣味は無いが、家事全般を担当しているので、毎日のように食料品の買い出しはしていると思う。これが唯一の運動だろうから、歩けなくなると困ってしまう。買い物くらいはこちらが代わってやれなくはないが、寝たきりにでもなられたのではお手上げである。

この齢になると、奥さんの介護にあたる友人も少なくない。密かに尊敬の念をもって話を伺っているが、さて自分はと問うと全く自信が無い。明日手術の直前に先生から直接伺うのだろうが、先生もその予防の意味から早めの手術を薦めてくださったようだ。介護に関しては、する心配もさることながら、自分が寝たきりでされる身になるのも恐ろしい。その恐怖感から寒さに負けず毎日歩いているが、今週はどうしたことか、急に腰が痛くなってしまった。整体師の先生が「日曜日の雪かきのせいでは?」と言うが、疲れるほど働いてはいない筈。

原因不明の不具合が生じる頃合いの老夫婦である。それぞれメンテナンスに気を使っているつもりでも、作動に不具合が生じるのは生身も機械も同じことのようだ。それぞれ現われ方に違いがあるが、どちらも寝たきりだけは勘弁してくれと祈らざるを得ない。婆さんが担当ナースに差し出す問診票を盗み見ると、生活習慣の「1週間にお酒は」は「ゼロ」になっていた。あの手の書式への記入も性格によって個人差が出るのが面白い。確かに今月はゼロかもしれぬ。小生だったら既往症なんかもそうだが、几帳面または少しオーバー気味に記入する。

婆さんはその点大らかかもしれぬ。食料品の買い物なんかでも、生鮮食品の産地表示は念入りにチェックしても、加工食品の賞味期限なんかあまり気にしないそうだ。ところが娘の一人が変に几帳面だ。賞味期限がきた食品を皆捨てると聞いて、勿体ないことをしなさるなと説教したらしい。似たような話に、使っている洗濯機が発火の可能性があるリコール対象製品と知った時、メーカーに電話して「使用するのをすぐ止めてください」と言われると、不自由であっても使用を止めてしまったらしい。

この時も「馬鹿ねぇ、2漕式なら乾燥機の使用は止めても洗濯機から火が出る筈は無いでしょう。手で洗濯なんかしなくていいのよ。」大学まで出ても、脳みその柔軟性は短大出の婆さんには敵わないらしい。

何れにせよ今日から暫しの間、単身生活をしなければならない。とは言っても自宅でのことだから、大阪時代とは全く異なり楽ちんなものだろう。

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