2013年10月9日水曜日

芸術の秋

部屋の中に居てもエアコンで冷房を入れてしまうような蒸し暑さ、世の中狂ってしまったような事件や事故が相次いでいるが、お天気までが常軌を逸してしまっているようだ。外気や世の雑音は出来る限り無視を決め込み、ゆっくりした息遣いを心掛けて、台風の余波を受けて千切れ跳ぶ雲の奥に拡がる澄み切った秋の青空を見上げながら散歩をした。散歩と言っても何時もの池袋往復コースとは異なり、嘗て勤務していた赤坂や表参道界隈である。

友人から乃木坂にある国立新美術館で開催中の展覧会の招待状を貰ったので、早速行ってきた。絵の良し悪しは分からないが、好き嫌いは勿論ある。先ずなんといっても美しい色でなければ好きになれない。好みの色がある訳でもないが、ところどころによくまあこんなきれいな色が描けるものだと感心する作品が見受けられる。大きくて迫力のある作品が多いが、抽象的でおどろおどろした作品には少し閉口してしまう。

個人的にも怖い夢を見た経験が無いとはしないが、態々そんな印象を描く必要ないだろうにと思うのが素人なんだろうな。森とか波とかの風景は好きなので、1点々々ゆっくり鑑賞したが、今年は山脈を描いた作品と、展覧会に付ものの裸婦像が少なかったように思った。きっともう素材として飽きられてしまったのかもしれぬ。千葉県の棚田を描いた作品が印象に残ったが、山の絵が少なかったせいかもしれぬ。

何れにせよ10月は体育の月でもあるが、芸術の秋でもある。来週は上野の東京都美術館への招待券を頂いているので、上野公園を散歩できるだろう。もう一つ今月是非行きたいと思っているのが皇居北の丸の国立公文書館、ここで展示中の「旗本御家人III お仕事いろいろ」地下鉄のつり広告で気が付いたのだが、面白そうだ。最近侍に非常に興味がある。江戸時代は特権階級で威張り散らしていたかと思ったりしたこともあるが、どうもそうではないらしい。

現代で言えば公務員だろうが、人口の約5%で、社会秩序を保つためにかなり頑張っていた人も多かったようだ。特権階級だから、司法の訴追を受けて牢屋に入るなんてことはない代わりに、不祥事を起こせば直ぐに切腹させられたりしたらしい。今は生半可な知識で本当かどうか分からないが、考えてみると侍の閉門蟄居は聞いたことがあるが、牢屋に入れられたのは吉田松陰ぐらいしか思い浮かばない。

侍がどんな仕事をして、扶持を頂く仕掛けになっていたか知っているようで知らない。近いうちに皇居周辺を散策しながら勉強したいと思っている。

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