2013年9月3日火曜日

政府感覚と民間感覚

昨日、日本の景気について生意気な事を書いてしまった。役人や政治家が民間に対して余計な口出しを避けるべきとの趣旨である。夜テレビを見て反省してしまった。国民の大多数(過半数以上)が安倍政権に期待するところは景気の回復で、外交や憲法問題等を大きく上回っている。昔から学友多数の意見に反する屁理屈を言って顰蹙を買うことが多々あったが、今回もその口らしい。しかし、国民大多数の期待値の強さを再認識できても、政府のすることへの期待は出てこない。

政府によって生かされている年金生活者の分際で言うのも僭越ではあるが、国民全体で「倹約」の二文字を改めて噛みしめることが出来ればなと思う。勿論適わぬことだから、せめて己はケチに徹して益々人から嫌われるとしようか。反省はここまでにして、昨日ネットで見つけた面白い情報を披露する。

政府は放蕩息子の如く金の使い方が全く分かっていないが、日本の民間企業は外国企業と異なり、基本的に貧乏性だな思う記事にぶつかった。役員報酬に関するレポートである。約半世紀前までは、日本企業では社長と新人社員の報酬の差は精々10倍程度とされていた。それが良いか悪いかは別にして、そのことで中間層が圧倒的に多い日本の羊羹型社会が形成されてきたと理解している。しかし近年になると企業経営スタイルも欧米型となり、所得の格差拡大がしきりに言われるので、経営者報酬は随分高くなっているだろうと勝手に思い込んでいた。

ところがリポートを見ると、流石10倍程度とは言わないが、欧米のようにとんでもなく高額の報酬を得ている経営者が意外に少ないのに逆に驚いた。因みに少し具体的に引用すると次のようである。

『東京商工リサーチの調べでは、直近の2012年4月から2013年3月の決算期に、1億円以上の報酬を手にした役員は371人しかいない。トップは日産自動車のカルロス ゴーン取締役の約10億円、以下7億円台が武田薬品の取締役3人(うち2人は外国人)、20位のユニクロ柳井社長さんでさえ3億5千万円でしかない。100位はソフトバンクの外国人取締役でもう1億7千万円になってしまう(何故か孫正義氏は234位の1億2千万円台)。経団連の米倉会長さんの住友化学での報酬は303位』

以外にチマチマしていると思いませんか?上場企業の含み資産か何かが200兆円と言われるので、皆さんもっと貰っているかと思いきやですよ。日産のゴーンさんなんかが10億円だったら、トヨタの役員なんか同じランクにぞろぞろ名前が挙がってもいいと思うのですが、殆ど見かけません。マスコミ関係では、フジテレビの日枝会長でも1億円ちょっと、読売のナベツネさんなんか名前も出ていません。むしろ小振りと言うと少し語弊があるかもしれませんが、ゲームとかエイベックスのようなソフト産業、レジャー産業の方がランクインしているような感じがありました。

上場企業は政府に言われて、そうしている訳ではないでしょう。やはり民間のことは民間に任せておけば良いのではと改めて思いました。

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