2013年9月24日火曜日

初秋の故郷



台風一過で身体を動かすには最適の連休が巡ってきた。天気予報では全国的に3日間晴れが続くとのこと。丁度1週間ほど前には長野市近郊をそぞろ歩きしようかと思ったが、最初に訪ねようと思った松代の友人が稲刈りで忙しいと断ってきたので気が変わった。やっぱり山とは思ったのだが、余り本格的に歩く気は起きない。何となく楽して行けるところでと思い、黒部ダムから室堂に抜けて室堂付近を散策することに切り換えた。

土曜日の朝東京を発って昼過ぎに室堂に到着、翌日の昼前まで。快晴に恵まれたっぷり高原の空気を吸うことができた。少し肌寒いくらいの気候の元、澄んだ青空とはっきり浮かび上がる山の稜線を見ているといつまでも飽きない。日曜日の夕方には長野市内で従妹と合流、親類の近況やら昨日今日の立山の話、そして明日の予定など話しながら駅近くの串揚げ屋で会食。野菜は新鮮だし美味しかった。更に昨日は従妹の他に弟も合流して、3人で須坂の米子不動尊と米子の大瀑布にハイキング。弟は若い時代に須坂市内に4年も住んでいたので、地元の地理や地誌にも明るい。

ホテルに8時に迎えに来てもらい、不動尊奥の院と瀑布を巡って不動尊の里宮に降ると丁度お昼。山のお不動さんは掘立小屋だが、里宮と滝はなかなかのものだった。里宮参拝の後で境内の四阿で、地元の二人に用意してもらったピクニック弁当を開げて昼食。綺麗な寺だが、紅葉の観光シーズンには少し早いので静かなものだった。午後は須坂市内の観光スポット豪商の館「田中総本家」博物館を見学。普段はクローズしているお客様ご接待用の座敷が公開されていて、当主の解説付きで見学したが、これも見応えがあった。

京都や奈良の旧所名跡とは異なる何となく鄙びた風情、と言えば格好いいが、田舎臭さに親近感を覚える。昔と言っても僅か100年かそこら前だけのことだからだろう。昔の人は、稼いだ金で地元の職人衆に結構な量の仕事を発注していたことがよく分かる。この程度の金持ちは日本全国各地に沢山居て、それぞれが地元の経済を支えていたのだろうな。比べて現在の経済システムて奴はどこか変だ、なんて考えたりしてしまった。

お彼岸なので墓参りもしなくてはと思ったが弟が「昨日のうちに右代表で済ませたから大丈夫だよ。」と言ってくれたので甘えてしまった。
山は青き故郷 水は清き故郷 を目の当たりにして、理屈無しに故郷を有難く思うのみであった。

他の写真などをヤマレコにアップしましたのでご覧ください。
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