2013年6月29日土曜日

池に落ちた犬

外交に於いては相手国の立場も十分に思いを致して交渉すべし。と誰が言ったか忘れたが的を射ていると思う。身近なことを考えても、話し合いをする時に互いに自分のことばかり強調していたのでは、話は永遠に纏まらない。先ず相手の言わんとする事をよく聞いて、相手の立場に立って考えることが出来るのが大人の態度としたものだろう。営業マン上がりなので、兎に角相手の言うことを先ずよく聞きすぎる癖があるのかもしれない。

然る後にこちらが考えていた方向に相手を誘導できるかどうかであるが、これは生半可な理屈だけでは成功しない。何と言っても相手との信頼関係が重要で、そのために営業マンは飲んだり食ったりするわけである。我々の時代によく言われていた「営業の仕事は首から下が問題」は現代では通用しないかもしれぬ。
一国の外交としがない虚業の営業を混同してはまずいかも知らぬが、ひょっとしたら共通項もあろうかと、日中関係について書こうと思った。

どちらかと言えば、鳩山元総理や野中元自民党幹事長の発言を擁護する形になりかねない。で、事前に婆さんに聞いてみた。やっぱり「そりゃ拙いでしょう、発言の場が良くない。相手の土俵に乗せられて踊らされている。」とのご託宣だ。尤もなことなのでこれ以上は書かない。しかし、昨日の報道では安倍総理自身の言葉として「中国に首脳会談を申し入れをしているが、中国が事前に尖閣問題で条件を付けてきているので、妥協できない。」としている。

断固たる意思は結構だが、外交交渉の根回しをかくも簡単に明らかにすることが交渉促進になるのだろうか?テレビで見ていると、国会終盤の参議院でのドタバタについて、コメンテータのほぼ全員が野党第1党の民主党の責任と言っている。特に、問責決議なんてものは元々法的拘束力は何もありません、と簡単にいなすのを聞くと、何か消化不良感が起きてしまう。池に落ちた犬を寄ってたかって叩いていればコメンテータとしての地位は安泰と言うことなのか?

野党が余りにも虚弱なので、マスコミはむしろそちら側に軸を寄せないと、体制翼賛国家になりかねない。自公の毒饅頭を一切拒否してきたコメンテータていないのだろうか?

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