2013年5月30日木曜日

ささやかな心配

東京も昨日梅雨入り、例年に比べると10日以上早い。今日も終日梅雨模様だった。これで梅雨明けが早まるならいいが、昨年並みに7月20日過ぎても梅雨が明けないとすると2ヵ月もの梅雨になる。梅雨明けまでは何となく山行きの計画なんかは立てにくい。自然現象だから誰かに文句をつけるわけにもいかずだ、無駄遣いをしないで済むことを多として当分はおとなしくするか。

話が替わるが、今日も朝からテレビが盛んに言っている。この夏のサラリーマンのボーナスが増えそうなのでお中元商品も例年になく高級品が売れ筋になりそうとのこと。会社を閉鎖してお中元の手配から解放されたこともあるが、思わず我が耳を疑ってしまった。先日「給料が数千円上がったからと言って、500円の弁当をいきなり700円800円にできる訳ないだう。」てな会話を聞いたばかりで、至極もっともと感じたばかりのせいもある。

どうもテレビの報道はいけない。何と言ってもインパクトが強いので、無批判に言っていることを受け止めてしまう傾向がある。テレビ番組を制作する立場にいたこともあるので、テレビの恣意性については普通の人以上に理解しているつもりでいる小生であってもである。殆どの視聴者はその気になってしまうことだろう。でもそれが内需を喚起するのだろうから、目くじらを立ててはいけないかもしれない。

アベノミクスを信じてへそくりで買った株の含み益が増え、早速海外旅行を計画した爺さんや婆さん連中も今週の値下がりを見て少しがっかりしていることだろう。実は小生も東武鉄道株を千株持っているので同じ心境である。いろいろ批判の多い政策であるのは知っているが、7月21日に設定された参議院選までは株価を上昇させるべく策を講ずるものと思っていた。国際金融の専門家で英語が流暢、海外の金融関係者、市場関係者と通訳無しの意思疎通ができるとマスコミが折り紙を付けた日銀総裁もいることだし、当然策は講ずる努力はしているだろう。

しかし素人目からすると、安倍総理や黒田日銀総裁が思うように市場とやらは動いていないのではないか。大量飲酒がご趣味の同志社大学教授浜矩子先生は次のように仰っている。

『私は市場と「対話」することの危険性を常々訴えてきました。グローバル化、複雑化した市場をコントロールすることは、絶対に不可能です。市場をコントロールしようとすればするほど、市場に振り回され、身動きが取れなくなる。「Xデー」のカギを握るのは、この日本バブルでひと儲けしようとしている、外国人投資家たちです。彼らは当然、このバブルがいつか終わることを知っています。要するに、彼らは「売るために買う」人々ですから。今は虎視眈々と、「いつ売るか」を考えているところでしょう。「株は上がる」という掛け声に押され、投資に手を出した個人が損をするという悲劇が、なるべく小さくなることを祈るばかりです。』

ウーン含蓄のあるお言葉だ。少し意見を異にするのは「投資に手を出した個人が損をする」のは他人の不幸は蜜の味であることかな。それに外国の投資家は利益で海外旅行をしようなんていじけた考えでないことだけは確かだろう。外国の投資家に儲けさせるために国債を増発して、その借金を日本人が背負うなんてことにならなければいいが。

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