2012年11月17日土曜日

ニュースを聞いていると

毎日のニュースの中には時々「え、ちょっと違うんじゃないの?」と思うような言葉遣いが現れる。昨日野田さんが民主党両院議員総会で発した激励の言葉に「畳をかきむしっても当選を果たして帰ってきてくれ」みたい一節があった。この形容の正しい使い方は知らないが、親に隠れて読んだエロ本で使われていたような気がしてならない。本来は七転八倒の苦しみを指すのだろうが、下品故に他の想像をしてしまう。今や畳を知らない子供も多いからどうでもいいが。

「政治空白」についても首をかしげたい。劇場型政治を楽しんでいる無責任な立場で言うと、この週末ほど濃密、充実した政治が行われていた時期は何年ぶりのことだろうてな感じだ。空白を実感している人に、その存在をどこに見つけているか聞いてみたいものだ。野田政権末期だけを見ても、三党合意成立後100日あったそうだが、愚考するにこの間ずっと政治空白が続き、最後の僅か2日間だけ国会が本来の機能を発揮したようにしか見えない。

今回首になった議員500人弱の殆どが3年数か月本来の仕事をせず、高禄を食んでいたに過ぎないと言ったら怒られるだろうが、賛成してくれる人も少しはいるかな。マスコミにも勿論責任はある。昼間から酒を飲んで宵の口の8時に電車の中で痴漢行為に及びお縄になったアナウサーかキャスターは関係ないかもしれないが、予定された政治家の所作をアホ面下げて追い回す若い記者諸氏、都合何名の食い扶持に繋がっているか聞いてみたいが、諸君があげつらう「政治空白」のお陰で仕事が増えてよかったね。

「街の声インタビュー」数千万人の有権者の中から何を聞きだすために、何を基準に選考しているのか。「仕事が欲しい」はまあ良しとしよう。「景気を何とかしてほしい」が定番だが、政治家に景気を良くする力があると本気に思っているのだろうか。世界を知らなくても日本企業の業績先行きが暗いことぐらい俺でも分かる。企業環境がどんなに悪化しようと、そこを突破するのは己の努力以外あり得ないことをマスコミはひょっとしたら知らないのか。

そこにいくと財界のインタビュー定番「努力する者が報われるようにしてほしい」は素直で当たり前な声を引きだしているのだろう。税金をまけて貰ったり、消費を刺激する財政措置を講じてほしいとあからさまだ。企業業績が悪化すれば経済全体に影響が出ると言うことで、政治家はすぐ法人税減税だと騒ぐ。無制限な金融緩和やこんなことで、テレビインタビューで不満を漏らしていた人達がハッピーになるなんてことは先ずあるまい。政治家がどうしようも無いのは仕方ないにしても、マスコミ人はもう少し頭を冷やして勉強してほしい。

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