事件を起こす方にとっては好都合であろう。セコイ考えで大の大人がいろいろやってくれている。流れていく石について、世を去る年代の老人(ここに来て70歳前後の人がよく亡くなる、身につまされるな)が嘆くのも詮無いが、原子力基本法に「安全保障の観点から云々」と書き込ませたこと。これは自民党の圧力で挿入された事を細野担当大臣自身が認め、先週の参議院環境委員会でも、与党の谷岡郁子議員が質問して、何故か自民党議員が軍事転用を意味しないと答えている。
ならば「安全保障」なんて曖昧な文言を使用しないで、明確に「核燃料の拡散と他目的への転用は絶対に認めない」と書けばいいのだが、そこを曖昧にしておくのが霞が関文学の真骨頂らしい。木を沈むとは、昔の人はうまいことを言いうものだ。沈んだ筈の木が、再び川の流れに乗る日が来るのを待つらしい。社会保障制度改革を検討する国民会議も同じこと。
1年以内に結論をと書いているらしいが、昨日のことさえ簡単に反故にされる世の中で、1年前の約束を思い出すお人好しの政治家が何人いるのか。まして自公の諸氏に言わせれば「我々がうんと言わなければ、制度改革が出来ないのだから国民会議なんて有っても無くても同じ」と豪語してはばからない。もう政権を取ったつもりなのだろう。与党の諸氏を含め、有権者を愚弄するのもいい加減にしてもらいたい。
自公の諸氏が喜ぶように、確かに現在の状況は誰が与党で誰が野党か分からない。政権交代の立役者小沢氏一派だけがが、選挙を経ずして既に野党の筆頭に追い払われているようなものだ。哀れと言うほかあるまい。しかし意外と本人はそう思ってはいないのかもしれぬ。ま、最近はちょくちょく不敵な笑い顔(テレビでアナウサーが満面の微笑みと称したそうだ)を見せているのが不気味かも。
ま、バックにアメリカと言う大親分を持っている霞が関官僚との闘いをしようと言う意欲だけでも買って、応援したくなる。他にもインチキ臭い種は事欠かない。このどさくさに紛れて、陸山会事件検審裁判の際に検察審査会に虚偽報告をしたと言って告訴されていた田代検事他東京特捜部の部長など5人について、何れも嫌疑不十分で不起訴になった。秋霜烈日なんて言いながら、身内に甘いなんて話では済まぬだろう。
元検事の弁護士郷原信郎氏が言っている『民主党分裂騒ぎに全国の電力会社の株主総会での原発をめぐる騒ぎまで重なったドサクサに紛れてでなければ公表できないほど「説明不可能な不起訴説明」ということだと思う。 』
2 件のコメント:
昨今、右を向いても左を向いても面白くないですね。
政策だけの政治にはもう飽き飽きしました。
geotechさん
コメントありがとうございます。
お気持ちのほど、察するに余りあるところです。
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