2012年6月28日木曜日

殿様商売と許されない

嘘をつくのは泥棒の始まりと教わった。嘘をつくのもつかれるのも嫌なものである。昨日の東京電力の株主総会ではいい年の大人が真面目な顔で嘘を言っている。夕方普通はNHKのニュースしか見ないので分からなかったが、婆さんが「ニュースは民放を見ないとだめよ。なんて言ってもNHKは肝心のところを放送しないのだから。」と言うので、夜の10時まで頑張ってテレビ朝日の報道ステーションを見た。

成程NHKとは雲泥の相違である。おまけに猪瀬副知事がゲスト出演をしていて、株主総会での東電病院に関する質問に対して、東電側が公然と嘘の答弁をしたことを証明していた。東電病院なんて初めて聞くが、信濃町の慶応病院の並びにベッドが120近くある大病院である。副知事はこれが資産売却リストに挙げられていない理由を総会で問い質した。役員の一人が応えて曰く「福島の被災者の為に医療応援をする必要から残しています。」

猪瀬氏の方では事前に調査済みで、ベッドの利用数が20件ぐらい、福島への医師派遣は1週間に半日一人だけとのこと。物凄く大きな病院だが、利用できるのは東電社員とOB並びにその家族だけ。テレビ朝日が取材に行くと、ガードマンが出てきて敷地内に入らせない。「警察を呼びますよ。」と押し戻されている。出てきた社員に聞くと医療費は給料からの引き落としだし、空いているので便利とのこと。

OBも同様に医療費は払っていないとのことだから、年金から引き落とされるのか、長年の貢献に謝意を表して会社が負担しているのか?猪瀬氏によると、明日以降に文書で嘘つきの責任を追及するとの事であった。それにしてもよくも白々しい嘘をつくものよと、半ば感心しながらあきれる他ない。関電の総会での橋下市長の質問も放送してくれたが、こちらも暖簾に腕押し糠に釘でちっとも噛み合わない。

市長は国の政策で脱原発になった時、関電はどのように転換を図るのか、道筋を聴きたい。と言っているのだが、会社側は原発が無くなれば経営が成り立たないみたい答弁しかしない。どちらにしても東京都も大阪市も大株主だし、それなりの地位の方だから言いたい事だけは言わせてあげる。しかし電力会社の経営については、素人のあなた方の意見なんか聞く耳持ちませんよ。てな態度がありあり。

それにしても、経営の刷新を表明する総会でかくも堂々と役員が嘘を言うのだから、何を言っても信用できなくなるのは当たり前だ。少なくとも東電は破たん処理をすべきだったろう。ご婦人の株主の声が聞こえた「役員の方は全員福島に来て住んでください。」実にまともなご意見だ。いっそ本社を福一原発から20km位の場所に移転したらどうかと思う。

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