2012年5月21日月曜日

金環日食

金環日蝕と書くものとばかり思っていた。間違いとも言えないらしいが、婆さんは昔から日食と書いたと言う。

今朝は朝からテレビは日食の実況一色。家が狭くて、敷地内や家の中から直接の観察はできない。しかも皆既日食の7時半は食事が終わって出かける準備に入る時間なので、未だパジャマ姿。みっともないので門の外に出る訳に行かず、観測は専ら婆さん任せ。幸いお天気が良かったので、婿さんにもらった観測用の黒いセル(プラスティックか-何でも天文雑誌の付録らしい)を片手に何度も外に行っていた。小生も出がけの7:45頃にそれを借りて、4分の3程になった太陽をはっきり見ることが出来た。

記憶の限りでは小学校(3、4年生の頃か)以来の観測だと思う。中学生の孫たちもちゃんと観測できたかなとか、理屈が分からなかった昔の人は、どんな思いで日食をに向き合ったかな、なんてことを考えていた。分かっている自分でさえ、朝飯を食いながら、急に段々薄暗くなってきた時は薄気味悪かった。こういったスケールの大きい天然自然の現象も、頭の良い人のお陰で全て計算通りなのは結構ではある。

しかし地震や津波のように、自然現象には計算で予測できないことが山ほどある筈。子供たちにはその辺の事も十分知ってほしい。少し言い過ぎで学者の皆さんには申し訳ないが、全ての自然現象が科学的に解明されるはずもないし、これ以上されない方が良いかもしれない。最近山歩きを趣味とするようになったので、特にその思いが強い。かなり高い的中率の天気予報の恩恵を蒙っているのに罰当たりの事だが、山では何が起きても不思議が無い。

たまたま昼に古い友人と食事をしながら、今年のゴールデンウィークにアルプス方面で大量発生した遭難事故の話になった。こちらは現在山に夢中、彼は若い時の大ベテラン。気象予報も装備品の進歩も登山技術も、科学技術のお陰で半世紀前とは比較にならない程進歩しているそうだ。それがどんなに長足と思っても、自然の奥行には絶対に到達し得ない。彼は昔高い山を殆ど歩いているので今はもう無理をしない。「お前さんも気を付けろよ。」との有難い忠告だ。

山の話の他に社会現象百般に話が及び、3時間も話し込んでしまった。普段めったに食べない旨い料理をゴチになったうえ、初めて聴く話、教えられる話も多かった。学生時代も教わることが多かったが、優秀な友人は有難いものだ。

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