2012年4月12日木曜日

ピントはずれ


本日のトップニュースは北朝鮮の事。ロケット発射にトップの肩書変更についてだ。政治に関して新聞ではやや小さく扱われているが、テレビでは昨日の党首討論がきている。生の映像を確認していないので分からないが、野田さんが消費税問題についての協力を呼びかけ、野党がそれを拒否する、お決まりの言葉の遊びだったのだろう。

この双方に関心を持っている国民はどのくらいものだろうか。前者に関しては、メディアも盛んに危機意識を煽るが、誰にそそのかされているのかを疑わざるを得ない。結局はアメリカだろうなと思っている。アメリカの対中国戦略の中で北朝鮮が占める役割にはいろんな意味があるようだ。素人の小生如きが簡単に表現できるものではない複雑で難しいものらしい。一つ言えるのは、アメリカは北の行動を昨年末から十分承知している事だけは間違いない。

ロケットを発射しようとしまいと、どちらにも十分の対応を考えている。ただ、日本にはこの際、危機感を持ってもらい、アメリカが売りつけている大量の兵器のデモをさせたい。本当の危機に役立たない事は勿論承知に上。この見え透いた魂胆の片棒を担ぐ政府も政府だし、せめてメディアには冷静な対応が欲しいのに、政府以上のハッスルぶりには情けなくなってくる。

後者の消費税問題についても連日大騒ぎが続いている。国民にとっては不愉快だろうが、明確に反対しているのは共産党ぐらいで、遅かれ早かれの半ば諦めの心境だろう。幾ら雑音ばかりの世の中とは言え、一応声が最大のマスメディアが連日特筆大書する事でもあるまい。何れにしても現代の報道は何かピントが外れ、大事な事がなおざりにされているような気がしてならない。(因み小生は原発事故の終息こそ最重要課題と思っている)

ネットメディアなるものが出現しているので、市民から別の視点でのニュースがあり、興味深い事は興味深い。しかしこれは書店で本を買うよりは少し益し程度の話で、新聞テレビのパワーから見ると馬車に立ち向かうカマキリになるかどうかだ。政権交代があろうともアメリカ属国の位置付けに変わりがない事は十分承知をしているが、冷戦終結から20年以上経った現在、パワーゲーム構造の中核が米ソから米中になり、アメリカの宗主国意識が露骨に過ぎるように感じる。

沖縄問題なんか正に完全に日本の官僚が宗主国にコントロールされている。TPPしかり、郵政民営化見直し法案成立直前にいちゃもんを付ける図々しさ。官僚の事なかれ主義と政治家が若年齢で弱体化は分からないでもないが、せめて言論界に於いてはもっと毅然と国益の何たるかを叫ぶ人間がいて、マスメディアはそういう人に焦点を絞るべきと思うのだが。

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