2012年2月17日金曜日

ガッテン タロー

生来かも知らぬが、粗忽者あるいはガッテン タローの誹りを免れないところがあるのは自覚している。同様の性格の方は大勢いる筈で、愛すべき森の石松さんなんかが典型だろうか。余り人様から褒められるものでも、自慢できる性格でもないかもしれない。しかし長年営業の仕事をしてきて振り返るに、ピントの外れた自慢になるが、クライアントからの意思に素早く反応するのは一つのスキルだと思う。

少なくても大学ではこの種の事は学べない。幼児の頃か精々小学生頃まで出ないと身に着かない性格であろう。だから生来かもと書いた。生来でなければ、正しくOJT(On-the-Job Training)に他ならない。特に講習を受けたわけではないので、体験を通してクイックレスポンスの重要さを学んだつもりでいる。極言すれば営業マンにとって、唯一必要にして不可欠なスキルかも知れない。

終わった爺様が今更こんな事を書くには訳がある。今日は久しぶりに仕事をしたからだ。ご多分に漏れず我が会社も非常に厳しい環境になっている。経営を若い世代に委ねて早2年が過ぎようとしているが、売り上げや利益は2年連続して前年割れ、4月以降はもっと厳しくなりそうな見込みだ。おそらく来期は小生の月給を限りなくゼロにせざるを得ないだろう。然るにこの状況を打開する妙策は、生憎何も持ち合わせない。

今できる事・なすべき事は、既存クライアントに対して、これ以上叩いては可哀そうと思わせるほど徹底的にサービスする他はないと考えている。
じたばたして新しい事に思いを致しても、経費が掛かるだけでうまくいく筈がない。消極的で発展性のない考えでもあるが、既存クライアントからさえ見捨てられるような会社が新しいことなど出来るわけがないと思っている。

そこで徹底したサービスと大層に構えても、クイックレスポンス以外にはない。所詮吹けば飛ぶよな零細企業だ。一種の情報サービス(インターネット関連)であるが、限られた人員で日進月歩の世界に於いて、技術が最新である筈もない。アドバンテイジはクライアントのニーズを最初に知ることが出来る事以外には無い。言葉に出してくれる場合もあるし、言葉の裏を読んで分かることもある。時節柄との言葉を聴く機会が増えている。

気持ちとすれば、10年以上随意契約状態にある我が社について、管理関係部署からの突込みも多くて苦労しているのだろう。競争原理の導入を迫られているのは間違いない。その日がいつ来るか分からないが、今は担当者の意向を如何に早く察知するか、そしてそれに対する反応の速さに当社の命運をかけて頑張るしかない。この意向の察知だが、言うは易くしての感がある。直裁に「希望をお聞かせください」で済む話ではない。

我が後継の経営者は技術系なので、営業対応は得意ではないし、技術者がおっちょこちょいでも困る。お鳥目は無くても、いま暫くは昔取った杵柄を取らざるを得ない。

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