2011年12月11日日曜日

あの放射性物質どこに行ったのか?

3月に起きた大地震から早いもので9か月が過ぎてしまった。被災地の皆さんに1日も早く立ち直って頂くことが、日本全体の重要案件である事は勿論である。関連して発生した福島原発事故についても、20キロ圏での除染が始まったとかの報道がある一方、安全宣言が出された福島の新米や明治乳業の粉ミルクからセシュムが検出されたニュースが未だに続き、収束には程遠い感が否めない。

これらの報道を追いかけていると、根本的な問題を忘れてしまう危険がある。
実際に我が家では、福島産の食物は買わないように気を付けているようだが、昼飯が毎日外食になっている小生は、放射性物質を含む食品を口にしている可能性は否定できないだろう。まして家でも魚はよく食べるし、特に危険とされている小魚は毎日のように口にしている。仮に駿河湾より西で上がった魚であっても、海洋汚染の実態なんか分かったものではない。

青酸カリの2000倍の毒性を持ち、半減期は30年とされるセシウムが我が体内に蓄積され内部被曝が進もうと、己の年齢を考えれば心配は無用かもしれぬ。
しかし子供は兎も角、孫に至れば幼児もいる。心配無用とばかりは言っておれないのではないか。東京に居てさえこの通りだ、原発により近く、しかも土壌の放射線量が高い地域の人の心配は如何ばかりであろう。昨日現地事情に詳しい方からお聞きすると、そういった地域からいち早く避難した人と、現地に残らざるを得ない人の間で深刻な感情問題が多発しているようだ。

誰の責任とあげつらっても始まらないが、兎に角一刻も早くセシウムを何とかせねばならない。除染の報道は盛んにされるが、同じ方から伺うと撒き散らされたセシウムを掃き溜めて、ブルーシート掛けて放置するだけで、何の問題の解決にもなっていないとの事だ。

8月の時点で政府が発表したところの、福島第1原発1~3号機から放出されたセシウム137は1万5000テラベクレル(テラは1兆)。広島型原爆は89テラベクレルだったということなので、福島原発は広島原爆168.5個分ということになっている。ベクレルなる単位が如何なるものか分からないのでイメージが湧かないが、それから3か月後の現在、そのうちどのくらいが回収されどのような処分がなされたのだろう?

非常に大事な問題の筈だが、関連する報道は全く見当たらない。

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