2011年11月17日木曜日

国会版事業仕分けを歓迎

昨日から衆議院で決算行政監視小委員会が始まった。国会版の事業仕分けと言うことで話題になっている。今日も引き続き行われているので明日にでもゆっくり見たいと思っている。昨日のトップに行われたスパコン「京」の開発と整備費に関するくだりだけ今朝チェックしたが実に興味深い。

これについては一昨年の民主党政府の事業仕分けで、蓮舫氏が「2位じゃ駄目なんですか」と発言して、理化学研究所に連なる学者先生から猛反発を食ったのが記憶に新しい。そこに持ってきて今回はその「京」の計算速度が何でも世界一とどこかで認定されたとのニュースが流れたばかりだ。さぞかし理研側も鼻高々で臨んでいるのだろうと予想していた。

ところがさに非ずだ。独立行政法人理科学研究所 略して理研と称するが、これが文科省傘下のとんでもない利権組織だと言う事が焙り出されてきた。小生もそうだが一般人で、こんな組織に関心を持つ人間は皆無に近いだろう。しかし年間予算ほぼ1000億円を使う組織だから、隠れた大組織であるには違いない。スパコンだけでなく、宇宙探査船「はやぶさ」なんかもここかと思ったが違うようだ。

どうやら生命科学系統の基礎研究所らしい。余程の物好きでない限りまず目が向かないだろう。それをいい事に関係者はやりたい放題の事をしているのは明らか、目に余る野放図だ。昨日の小委員会で突っ込まれているが、正に素人さんには分からないだろうと言うことで、部落を形作って仲間内の既存権益を死守する構造は原子力部落とよく似ているとの事。

蓮舫氏事業仕分けで昨年度110億円かの予算が削られることになった筈。計算速度世界一のニュースが出た時、我が家では「予算が削られても結果が同じなら、あの事業仕分けは正しかったとの証明だ。」と笑って済まそうとしていた。しかしとてもそんなことで済ませる問題ではない。詳しくは衆議院のホームペジで現在開催されている決算行政監視小委員会を映像で確認してほしい。http://www.shugiintv.go.jp/jp/index.php

兎に角、蓮舫氏を小馬鹿にして、文科省と理研は焼け太りが酷いらしい。「肉を切らせて肉を盛った」と揶揄されている。残念なことに、この委員会は、事業の適否を判断するのみで拘束力はないが、同委の決議や政府への勧告を行う、となっている。同じ国会でも予算委員会なんかとは全く異なり、茶番の感じがしない。与野党議員共に行政の無駄を切り込むとの目的で、全く一致している。参考人の意見もふざけた感じやわざとらしさが無いし、全員座ったままでの討論もすっきりする。

政府側は三役も出席はしているが、主役は官僚で、彼らの無責任ぶりお上意識は露骨にはっきりしている。同じ国会内の委員会でありながら、予算委員会だけは何故あんなにご粗末なんだろうか?

日本がギリシャのようになるのはかなり先かと思っていたが、どうもそうではなさそうだ。ある人に言わせると、2年とか3年の単位で我が国の財政問題に火が付き、国債の金利が上がり始めるだろうとのことだ。自分だけは大丈夫と思って、政府のいう事には何でも反対と言ってばかりで済む筈もない。与野党協調すべきことはきちんとしてくれ。少なくともこの委員会はそれが出来ている。

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