2011年10月22日土曜日

簡単な事だと思うが

自宅ではテレビのチャンネル権は無きに等しい。代わりに大した仕事もしないのに自宅近くにちっぽけなワンマンオフィスを持っている。故に昼間はパソコンでインターネットの情報は比較的よく見ている方だろう。NHKで深夜に放送される比較的良心的な番組をオンディマンドで見る事もあるし、見ようと思えば生の放送もパソコンで見ることは出来る。

最近のパソコンはテレビをきれいに見ることが出来るのを一つの売りにしている。確かにその通りだ。だが、テレビに見たい番組はないので、オンディマンド以外に昼間テレビを見る事は殆ど無い。インターネットの情報を見ていると、新聞やテレビ報道の底の浅さが先ず気になりだす。彼らとしても限定されるスペースや時間的制約の中で、取材内容を全て詳らかにすることは出来っこないし、それを上手に編集する事に使命感があるのだろう。

しかし、この事がインターネット情報と比較すると凄く気になりだすのである。所謂取材のつまみ食い、最近問題になり始めている言葉狩りなんかが典型的な事例だ。ネットの情報は実に多岐にわたり奥が深い。ネットで見ている限りニュースに関する解説や分析は、様々な立場の意見をバイアスが掛からないように公平に検索することも可能だ(逆もありで、好きな人の意見だけのチェックも可能)。報道に物足りなくば、会議や会見を生で初めから終わりまで確認するのも可能であるのは勿論の事だ。

マスメディアによる世論調査とネット上の調査の結果には、いつも大きな乖離がある。携帯端末が高速対応となり、ツイッタ-等でネットユーザーが増えていると言っても、報道に関して自分が得心できるまでネット情報を追跡するのは未だ少数でしかないだろう。まして世論を大きく左右する主婦層に於いておやである。もし主婦層のネット情報へのアクセスがもっと容易になれば世論なんかも大きく変わってくるだろう。

そこで思うのだが、テレビでネット情報を簡単に検索して見るようになれば面白いのではとの夢想。例えばテレビでニュースを見て、ニュース項目をリモコンでクリックしたらグーグルの検索で関連記事の一覧が表示され、そこからリモコン一つでネットの世界に深く侵入出来たらどうなるだろう?先ず新聞なんか購読する家庭は激減するだろう。

吉本芸人等の下らないテレビ番組は生き残るだろうが、テレビのニュース解説なんか馬鹿馬鹿しくて社会情報系番組は壊滅的打撃を受けるに違いない。この垣根をぶち壊せば、放送倫理も禁止用語も何もかもなくなる。技術的にはどんなに簡単でも、実現はあり得ないかもしれない。しかし、現在マスメディアや一部官僚が独占的に握っているつもりの一次情報なるものが、蟻の一穴のように市民に流出し始めているのも事実だ。

新聞もテレビもおちおちしてはいられない気分だろう。

0 件のコメント: