2011年4月8日金曜日

今ここにある危機

今週は事務所の引っ越しでニュースを詳しくチェック出来なかった。しかし昨夜の余震も凄かったし、311の大災害がずっと尾を引いている事だけは確かだろう。福島原発至ってはなかなか状況改善の兆しが見えないようで、言いようの無い不安が大きくなってくる。大手メディア報道は意識的に刺激的な事実を避けているようで、聞いても蛇かミミズか訳の分からない事ばかりだ。

常識で考えても、事故の根本が終息しないで放射線が1カ月近く出っぱなしになっていれば、放射線による健康被害は量的にも大きく、範囲的にも広がってくるのは当たり前だ。その根本は今日インターネットでやっと分かったのだが、核燃料の一部が損傷して溶け出している事とそれを閉じ込めているお釜に損傷、極端に言えば底が抜けた状態らしい。水で冷やさなければならない釜の底が抜けているので、水で満たす事は出来ないらしい。

聞いていると、賽ノ河原のように水を注ぎ続ける必要があるようだ。結果としては放射能に汚染された水が際限なく増えていかざるを得ない。本来こうした水は厳重に管理保管されるべきものらしいが、持って行き場が無くて海へぶちまけたらしい。随分思いきった事をしたものだと思うが、幾ら日本のトップが馬鹿でも、そうせざるを得なかったのは余程差し迫った事態になっているに違いない。外国から見れば東京=チェルノブイリだろう。

「海はゴミ捨て場じゃない」と怒る漁民代表の気持ちや韓国政府の立場もよく分かるが、アメリカやフランス政府が沈黙を守ったうえに、来週はクリントン国務長官が来日するとの事。これも何か不気味でもある。もしやお悔やみに来るのではないだろうな。当然彼らは福島には重大な関心を持ち、最大限の情報を収集したうえで我が国の状況を分析している筈だ。

我が家は老夫婦だけなので半ばあきらめの境地もあり、極力この手のニュースには接しないようにしている。しかし最近は、「スーパーに買い物に行ったら、孫用のむつがお一人様1パックしか購入できない。」なんて事から原発に話が及び、孫達が可哀そうだとの会話が出始めている。もうメディアも根性を決めて、素人にも分かるようにいま日本がどんなに危機的な状況にあるか、真実の報道を始めるべきだろう。

誰もが無責任だし、今それを言うつもりも無いが、メディアが真実を語ればそれは責任ある態度に他ならない。

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