2011年3月14日月曜日

夏場が心配

未曾有の大災害で小生も動揺もしているが、東北や信越在住の親戚も皆無事との事で少しホッとしている。金曜日から日曜日までの3日間はさすがの商業放送もCMを自粛した。当然と言うか結構と言うべきか、記憶する限りではケネディー暗殺事件当日以来の事だはなかろうか。しかし詳細は分からないが、テレビ東京だけ日曜日にCMを流したらしい。今日になるとTBSもCMを開始しているようだ。民放の中で第4局に落ちてしまっている事を自ら証明しているように思える。

各局とも今日から情報系のワイドショーを、ある程度レギュラー路線で放送し始めている。多分そうなるだろうと思って、朝ちらっと見たが、レギュラー路線復活をはやる気持ちは分かるが、TBSのみのもんたさんは頂けない。まして、脇もレギュラー路線、他局が全て置いている地震や原子力の専門家を置かず、素人のコメンテータだけで、いつものように政府や電力会社の批判を得々とやっている。TBSは現役時代に最も親しく、今でも幹部の中には仲良くしてもらっている人がいるだけに残念だ。

放送局の報道記者は夜に日をついで被災地に駈けつけている。聞けば東京から三陸に到着するまでは一昼夜以上掛かるらしい、しかも現地に到着すれば被災者と同じ条件下での生活を強いられる。これも大変だとは思うが、アナウサーの仕事も偉いものだ。結構強い地震を感じても顔色を一つ変えずに「落ち着いて行動してください。」なんて言うのだから、小心者の小生にはとても真似が出来ない。

こんな時だけ他人の悪口ばかり言うのは控えるべきなので、こちらが非難の対象になりかねないのを承知で福島原発の件について書く。東電、経産省、資源エネルギー庁の関係者と内閣(総理官邸と書くべきか)それぞれの担当者は当然不眠不休で仕事をし、公表すべき事は可能な限り迅速に公表している事だろう。しかし残念ながら、誰かが何かを発表する度に、「遅い、不十分、食い違い」ばかりが指摘される。

現時点においても、1号機や3号機の核心部分「核分裂反応」が止まっているかどうかについては、解説者が「制御棒が挿入されているので、多分止まっているだろう」と述べるにとどまっている。真中にある2号機の冷却水の循環が機能しているかどうかの質問もされていないようだが、1と3がアウトで2がセーフだとしたら何故かを訊いてほしいものだ。予備電源を別の個所から取っていたのだろうか?

素人が恨みつらみを言っても始まらないが、我が国の意思決定システムの欠陥がもろに出ているように思えてならない。最初から最後までトップが責任を取る仕掛けになっていないので、組織の末端に居る人間が作文を起案しなければ公表できないし、トップ自らの頭にシナリオが無いのだ。とうぜんトップ同士が部下のサポートなしに横と連絡し合う習慣も無い。先週書いたばかりだが、期に臨んでは変に応じた対策をトップが下して部下を動かし、策を講じた後に責任の所在を明確にする記録を残す。これが正にアメリカ流のマネジメントで、危機に当たっては効果的の筈。

トップの重大な責任の一つに「問題点の発見」がある。弁護士出身の官房長官が原発の構造を理解出来たような口調で発表をするから、聞いている側は余計不安になる。事実関係は当事者東電の発表に任せ、官邸では難しい事を分かったような顔をしないで、一般人の感覚で問題の把握に努めて、次の問題はここにあるのでこのような指示を出している、とすべきだ。まして東京工大出身で少しは恰好をつけたいのかどうかしらぬが、総理の現地視察と記者会見はこの忙しい時に余りにとんちんかんに過ぎる。そんな余裕があるなら、そのヘリを被災者救済に回してやれと怒鳴りたい。

計画停電の影響で交通網は大混乱、お陰でこちらは仕事が全て停止状態。テレビもイライラするだけ。明日の事については何も言わない。昨日碁会所で「もう日本も終わりですよ」と嘆いている青年がいた。言いたくなる気持ちも分からないではない。このダメージからの復旧には相当の年月が必要だろう。年寄りの我がままで言えば目先のは、この夏の電力不足だ。もし昨年同様の酷暑になって電力不足が解消されず(当然されない筈)時間差で停電が実施されれば、東京は地獄だろうな。

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